果てなき夢の旅路
カミラ
出会い
過去を未来へ
いつからこの夢を見ていたのだろうか…
とても長い時間この夢の中を彷徨っている気がする
何処まで行っても端は無く、あるのはこの真っ白い空間と、頭上の謎の光源のみ
いったい何時までこうしていればいいのだろうか?
不思議と目が覚める気配は一切ない
現実の体はどうなったのだろうか?
そもそもこれは本当に夢なのだろうか?
何もわからないまま歩みを進める
そうすると、突然何かが地平線上に現れた
急いで走って近寄ってみると、
古代ギリシャにありそうな雰囲気のある神殿だった
???「あれは……神殿?なんでこんなところに?」
とても怪しげではあるが周りにはやっと見つけた神殿以外何もない
???「行ってみるしかないか…ここが何なのかも分からないし。」
神殿の中へ入ってみると、荘厳な雰囲気が漂っており、少しひんやりとしていた
???「神殿ということは誰かいるのかな?」
少し中を散策していると、何やら神々しい雰囲気が漏れ出る大きな扉があった
???「何だ…?」
そっと開けてみると、中には豪華な椅子が1つあり、そこにとても美しく、この世の者では無いと思えるほどの女性がいた
???「綺麗だ……でもなんでここに?あの人は一体誰なんだろう?」
いろいろと考えていると、いきなり女性が声をかけてきた
謎の女性「扉の外にいる方、どうぞ入ってきてください。」
???「僕がここにいることがバレてる?!どうして?」
しかし声をかけられた以上そのままにしておくわけにもいかず、扉を開けて入ると謎の女性が言った
謎の女性「ようこそ、我が神殿、そして神域へ。人の子がどうやってこの場所へ?」
???「神域?どういうことですか?僕は気がつけばこの場所にいたのですが…」
謎の女性「あら…もしかすると貴方は記憶を無くしているのかもしれませんね…少し調べてみましょうか。こちらへ来て頂けますか?」
どうやら謎の女性は僕がここにいる理由が分かるのではないか?誰かは分からないが行ってみる価値はありそうだ
???「分かりました。」
スッ……
謎の女性は近寄ってきた僕の頭に手を翳し、少し思案するような表情をした
謎の女性「どうやら貴方はとある出来事によりショックで何があったか、そして自分が何者なのかも分かっていないようですね。」
言われてみれば自分の名前も何もかも思い出せない…
謎の女性「貴方の身に何があったのかを思い出させることも出来ますがどうしますか?」
自分が何者なのか思い出すことが出来れば、どうしてこんな所にいるのか分かるかもしれない
???「お願いします!」
謎の女性「分かりました。それでは少しだけ、じっとしていてください」
女性は再び僕の頭に手を翳すと、今度は何やらブツブツと言っている…耳を澄ましてみても理解できなかった
するとあたり一面が光に包まれた!
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流れてくる景色は自分が地球で生きていた頃の記憶
両親、姉、妹、そして幼なじみ、クラスメイトの姿が見える
そして最後の記憶は夜に、バイト帰りで一人歩いていると、何やら女の子が男に襲われている所を見つけたところだった
「何をしているんですか?!」
男「クソッ!見られた!仕方ない見られたからには口封じしないとな…」
そう言って襲いかかってきた男と揉み合いになり、頭を塀にぶつけてしまい、力が入らなくなってしまった
男は動かなくなった僕を見て怖くなったのか走って逃げていった
襲われていた女の子はどうなったのか…
女の子「大丈夫ですか!?酷い出血…救急車呼ばないと…」
そんな女の子の姿を最後に意識がふっと途切れた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
総司「全部思い出しました。僕は…死んだんですね。」
女性「そうね…貴方は襲われていた女の子を助けて、頭を打って亡くなった。とても善い行いをしたわね。」
総司「それで…ここは何処なのでしょうか?」
女性「そうね…記憶も取り戻したし説明するとしましょうか。
ゆっくり出来る場所へ行きましょう。付いてきてくださいね。」
女性はゆっくりと歩き出した
僕もそれに続いて神殿の中を歩いていく
ここはどこなのだろうか?
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