ぼつぼつ

第1話

今日、ぼつぼつを見つけた。寝れなくて布団の繊維を見たりしていた時だった。布団の近くの壁に蚊に刺されのような痕を発見した。５ヶ所ぐらい同じような物があった。壁紙を貼ったときに空気でも入ったのだろうか。

それから何日、何ヶ月経ったのだろうか。この頃栄養が足りないからか、肌も固まりぼつぼつしてきて、部屋も散らかっている。寝ようと思いスマホから目をはなしぼやぼやしつつ壁を見た。ぼこぼこが大きくなっていた。500円玉ぐらいだった。気持ちが悪くなってぼこぼこを指で押しつぶした。プチッという気持ちが悪い感触とともにそれは破裂した。壁紙の破片が指にくっついて剥がそうとしたけれどなかなか取れなかった。そうこうしているうちにそのまま眠くなって寝てしまった。次の日起きたら壁が針のように尖っていた。私は怖くなって見て見ぬふりをしてもう一度寝た。しばらくすると私は動けなくなっていた。針がだんだん近づいてきてる。叫びたいのに声が出ない。針は頭に刺さってきた。徐々に私の頭の中に入り込んでくるたくさんの針が私の顔から出ている。痛みはあまりなくぼーってみているだけしかできなかった。私はだんだん縫われていった。足の方までたどり着いた時、私は壁の一部になった。ボツボツしているところがとても醜くて、早く平らな普通の壁に戻りたかった。