詩¦無題

鈴鳴ノ館

01

 涙色の宝石にとじこめられた

 私は息を忘れて歌う

 アルファルドに秒針を突き立てて

 羅針盤の流れ星が落ちた時

 微睡みが見せたもの


 彷徨は泡と消える。



 奥へ、

    奥へ、

       奥へ

 導いたのは

 私の意志か。


 ままならないのは、どちらも同じこと。



 匙の先の雫が世界の始まり。

 足跡は世界が終わるまで残るから。


 ダイブ、ダイブ。ダイブ!


 神の気紛れきまぐれが理になるように


 すりこみ、すりこみ、すりこみ


 かしずいた光の先には目を伏せて

 迷い人へ贈ろう。


 否、否、歪、


 瞼に重ねられた手には目を逸らして

 真宵人へ捧げよう。


 まっさらな白い紙に

 黒いインクを流し込め!



 セーブ→ロード→セーブ→

 そのたびに

 薄皮が剥がれていく


 いつか見た風の色は、なんだったか。



 知りやしない、

      知りやしない、

 知りやしない、

 横に振ったしゃれこうべ。



 鼓動でもって縄をなう。


 い、

 ろ、

 は、


 奥へ、

   奥へ、

       もっと奥へ

 導かれたのは

 あなたの意志か。



 セピアのフィルムは風に乗る

 かき集める術はもうないのだから。


 息を吸って、

 夢を磨いて

 息を吐いて、

 印を溶かして


 綺麗に、綺麗に、    綺麗だ。



 勘違いが滲んでしまう前に

 マスカレイドに終幕を。

 仮面の瞳は何を見る?



 床の上で奏でる吐息は

 ただ白く冷たいのに


 長い微睡みは灰に埋もれ

 宝石は太陽を知らないようだ。


 私の世界の

 

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詩¦無題 鈴鳴ノ館 @suwaswsw

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