第10話 出会い

怪物退治から数日後の放課後、俺と澪は始末書に追われていた。

「いくらなんでもさぁ、1000字は多いよ1000は」

「…まぁ、言いたいことも分かるけどな?でも、

 最後決めたの俺とお前だからな」

うぐぉ…と精神的ダメージ音を出しながら始末書を清書していく。


2時間後。

「や、やっとおわっっだぁー!」

「遅くなったな…今から買い出し行ってくるか

 今の時間帯なら半額だしな」

「放課後にこんなことさせんのマジで害悪や」

ぶつくさ愚痴を垂れる澪を学校から追い出し、買い出しに向かう。

その時だろう。変な魔力を感じたのは。


        〜澪side〜

「くっそぉあの野郎次あったらボコボコにしてやる

 ぜぇ…」

今だに口煩く愚痴を垂れながら帰宅中の澪は、本当に愚痴しか言っていなかった。

「始末書要らなくね?っておもうんだけどな…」

「あの~」

(ッ)

気配がした。それだけならいい。気配がなかった。さっきまで気配を感じなかった。澪の直感が臨戦態勢を告げる。振り返りざまに半身になり拳を構える

「え、え〜と、怪しいものじゃないよ〜?」

「…本当に?」

「う、うん。本当に」

声をかけてきたのは澪より一回り程背が高い少女だった。いや、実際少女かは分からない。なぜなら…

「…声は女の子だけどさ。な~んで仮面つけてん

 の」

一回り低い声で問う。

「私は余り顔を見られたくなくて…」

そう言って少女は仮面の頬をかく。

澪の直感が更に告げる。

コイツはいいヤツだ。あと仮面外すとかわいいヤツだ絶対

「そっか、ごめんね〜!いやぁイライラしててさ

 ぁ」

「そうなんだ、ごめんね。」

「いやいや!んで?何の用?」

「あぁ、えぇっとね…」

「?」

「…私を一神亭に連れて行ってくれないかな」


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