第31話 底辺作者 ②
タワマンの入り口付近には政治家の十常侍黒鉄が待っていた。
大虎会の顧問でもあるが与党、自業自得党の国会議員でもある。
伝痛田のバックに居る傲慢党の泥沼真治郎に対抗するために来てもらっていた。
俺は一度大きく息を吸ってから、吐き出すと同時に強力な霊力を発し、指を器用に動かし術式を紡ぎだしていき、一気に複数の術式を展開していく。
さらに、真言や言霊と言われる、言葉による術式を次々と紡ぎだす。
俺の周りには多数の術式が次々と展開していき、繋ぎ合わせ、または、融合させながら、巨大な術式を完成させていったのだ。
そして……
「我が
そう言って地面を右手の平を押しつける。
俺を中心に地面に青白く光る幾何学模様が円状にどんどん拡がっていく。
そして大凡半径30キロメートルの巨大な術式が完成したのだ!!
「はぁぁあ!!」
俺の気合の掛け声と共に術式は俺を中心としたドーム状をした特大の結界が完成しタワーマンション近隣一帯を包み込んだ
!!
一般には幻の戦略級陰陽術の一つとされている
さらに防御力を強化した形で再現したのだ!!
だいたいの雑魚浮遊霊は吹き飛んだ。
後は、ラスボスである首塚の主を除霊したら終わりだ。
無名の首塚を破壊した跡地にタワマンを建てるなんて、正気を疑ってしまう。
俺がタワマンに入ろうとしたら、後ろから駆け込んで来た伝痛田平蔵が、
「除霊、ご苦労さん ! 後は私が此のマンションをもらってやるから、君たちは帰っていいよ !」
除霊が完全に終わったと勘違いした伝痛田は勝ち誇るようにタワマンに入って行った。
あ~あ、バカな奴……エントランスの奥にある高層階のエレベに乗ろうとしたが、今は電源をオフにしている。
それに気が付いた伝痛田は肩を怒らせながら階段を登って行った。
ぎゃぁぁぁぁぁぁーー !
伝痛田の悲鳴が聞こえた後、不気味な程な静かに成っていた。
言わんこっちゃない、別に俺は正義の味方では無いから、ゆっくり階段を登って行くと入口で泡を吹いて気絶しついる
◇◇◇
【埼玉舞side】
ここまで、恭介たちの作品を読んだのだけど……
なっ、無いわぁ~ !
私の趣味で無いせいか正直、面白くなかった。
はっきり言って時代遅れよね、今更『俺つぇぇー 』の無双する話は !
『小説家になっちゃる』では、いまだに流行っているのかしら。
だから、私達のライトノベル離れが起こっているというのに !
恭介に真実を伝えるべきか、みんなに相談しようかしら ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます