第25話 暗躍《あんやく》
『
「そうですか……
これは、是非とも黒薔薇のチームに入ってもらわねば ! 」
風紀委員会、機動新撰組は表の顔、裏では蛇骨会の黒薔薇と言われる芹沢鳩子。
このままでは、機動新撰組の局長の座は
そうなれば、自分たち芹沢派は冷や飯を喰らうことに成るだろう。
だったら、本格的に裏の顔である蛇骨会に力を入れるべきだと考えていた。
芹沢鳩子、現在は離婚した母親の性を名乗っているが、旧姓
茨城家とは遠縁の親戚でもあった。
「おまかせください、鳩子さま
側近の
「お黙りなさい、美旗さん !
恭介さまに嫌われたら、どうするのよ !
元婚約者、フィアンセだったとは云え、恭介さまは知らないのだから乱暴な手段はご法度よ ! 」
そう、一度は茨城恭介と北茨城鳩子には婚約の話が有ったのは事実だった。
見合い用の幼い恭介の写真を見た鳩子は一目惚れしてしまう。
婚約の話がご破算に成ってからも
「
── 『『『誘拐と何処が違うんじゃあ~ ! 』』』 ──
このポンコツなリーダーが大好きなのである。
しかし、部屋の隅の方で静かに冷たい目をした
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