秘密。その3
わたしは、
結局のところ、
母親を ずっと 追い求めていたのでしょうか。
若紫には藤壺を
藤壺には桐壺の姿を 追い求め、
数奇な宿命を背負って生まれた皇子は
(皇子であることも許されず)
ただ
ただ、
母に愛されたかった……
実の 母親に 抱きしめられたかった……
だけなのかも しれません。
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