第3話宿屋とこれまでの経緯

あれから宿を10日ほど取った全部で銀貨3だった高いのか安いのかわからないが

俺の残りの残高が銀貨6枚と銅貨3枚になった。


今回借りたのは一人部屋でシンプルにベットと小さな机と引き出しと椅子と

最低限の物しかない部屋だったこれが一番安かったんだよなでもこれで

眠る場所ができたひとまずは安心だ


さてやっと落ち着いて考えごとができる、そもそも何で俺が異世界に来たのか

一度振り返ってみようまずは現状のすり合わせから始めようまず...



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「ハッ..... は? ん?ここはどこだ」


花畑しかも空がない?違う空に宇宙が広がってるんだ?意味がわからん


「.....」

「はい?」


それはあまりにも唐突で、あまりにも自然にソコに居た

気が付いた時には音も気配すら感じさせず、俺の数メートル前に一人の女性いや

『ナニカ』が居た

 絶世の美女それ以外の感想が出てこない。膝まで届く程に長い銀白色の髪は一切の癖も無いストレートで、淡く輝いている様にさえ見え、その目は僅かな曇りもない金色。170後半程の身長に白い法衣を纏った体はこれこそが黄金比だと思えるほどあまりにも美しくそして何よりも不気味だった


目の前の女性はあまりにも何もかもが完成され過ぎており、それが言い様のない異物感を発している、目の前に居る筈なのにまるで、完成された絵画を見ている様に現実味が無く、そして本能が目の前の存在が己とは『別次元』の存在だと強烈に告げてくる


「初めまして、○○ハルトさん。 分不相応な夢を追う異世界の人間 

私は『シベルディテ』、よろしくお願いします」

「・・・・・」


最初はあまりの異常さに言葉を失っていたが今の自己紹介で別の意味で言葉を

失って、つい無言を返してしまった。


てか分不相応って言った  いや あってるけど全く持って間違っていないけれども自分で思うならなんも感じないが、こうストレートに直接言はれると結構

心にくる物があるぞ


「突然の事に驚きかと思います。とある依頼をお願いしたくて、ここに案内

させてもらいました。景色が良い方が心が落ち着くと言いますしね」


しかしすぐに俺の背筋にはゾクリと冷たい何かが走った。その声は福音かと思う程美しく、同時に言葉にならない程強烈な違和感を感じた。理由はすぐに

わかったこの女性が発した言葉には感情が込められていない 抑揚が無いとも

言える 更に表情も感情など初めから存在しないかの様に変化しておらずそれが

背筋を凍らせる要因の一つなのだろう


人は理解の及ばない存在を恐れると言うが、俺はそれが今自分の心を

表す最も適切な言葉だと思った


「随分混乱している様ですが、大丈夫ですか?」

「・・え・・はい・・大丈夫・です」

「・・・」

「あ〜 自分は○○ハルトです、よろしくお願いします。シベルディテ・・様」


必死に固まっていた頭を動かし言葉を返す。多分この返答であってるよな?


「私の呼び名は『シル』で結構です。」

「はい・えっとシル・様」

「様も不要です」

「流石にそんなわけには」

「様も不要です」

「いや、ですから」

「様も不要です」

「・・・」

「様も不要です」

「あ・はい・・シルさん」


会話がやっと始まった。この人?全く引いてくれないよこの方!あれ以上無視したらどうなるんだ、無限ループかと思ったよ。   

言う通りにしますので、そのリピート再生みたいな声やめて下さいマジで。

 

正直こんな明らかに別次元の存在をそんな呼び方するのは抵抗があったが全く変化しない表情と声で同じ内容を何度も繰り返され、俺は観念して呼び方を改める。いや抑揚の無い言葉マジで怖いな。


「では 改めて、先ほど依頼と言ってましたけど? どうし俺をここに」

「尤もな質問だと思うますーーーではこれより付与を行います」

「はい?」


感想言っただけで、説明してくれる訳じゃないのね わかりました。


「祝福をあなたに」


短く感情の無い言葉が告げられ、俺の体が一瞬光った。

しかし別にそれ以外に変化は無く光もすぐに収まる。終わり・か?


「あの〜何をしたんですか」

「あなたに祝福を与えました」


いやそれはわかってるから。何で祝福したのかとか依頼ってなんだって事とか

色々と説明してほしんですよ、お願いますよ。


「この世界が危機に落ちいいていますので。失敗する勇者の代わりにあなたが

世界を救ってください。

「・・・・・・・・??????ハァ?」


ちょっと待って うん ちょっと待って本当にちょっと待って今色々新情報が

盛りだくさんで頭が混乱してるから、というかさっき声に出してないのに説明してくれたってことは


「えっと、もしかして心を読めるんですか?」

「はい」

「そう・・ですか」


「じゃあ、世界の危機言うのは?」

「世界が邪神に侵略される予定です」

「???、失礼ですがあなたが邪神ですか?」

「違います シベルディテです」

「じゃあ何で侵略されるってわかっているんですか」

「見えたからです」

「さいですか」


もうなんか色々そうですかって感じだ後少しわかって来たぞこの人間違いなく

天然、だしかもかなりのしかも同じ声、スピード、高さで天然ってめっちゃ怖いなホント。


「それじゃ勇者が失敗すると言うのは?」

「勇者が戦いの中で死ぬので失敗します」

「え〜っとそれも見えたってことですか」

「はい そうです」

「そうですか」


なるほどなんかわかってきたなでも


「どうして、俺なんですかそ言うのって俺じゃ無いほうが良いんじゃ

無いんでしょうか」

「たまたま見つけた人をここに呼びました」

「さ、さいですか」

 

なんか疲れてきた


「それで救ってくださいとは?」

「侵略されるのが8年後なので世界を救ってください」

「すう~~~、わかりました もうそれでいいです」


なんか疲れて来たそのお陰で緊張とかしないけど、ただ単に疲れるなこれ

感情とかわからないから会話すら大変だ神ってみんなこうなんだろうか。






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こんな感じで二つ返事で了解しちゃんたんだよな、いくら疲れていたとはいえ

あまりにを迂闊だったと今は思うそのあと あの背筋が凍るような感じ共に

色々交渉とか条件とか頑張って取り付けたんだよな


お陰でこうして異世界で第二の人生がスタートしているわけだ。















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作者コメント:シベルディテの名前は日本語の白の『し』と

フランス語の美しいの「belle」←『ベル』「美女」や「魅力的な女性」という意味を持つ言葉と

愛と美の女神アフロディテの『ディテ』を組み合わせた物です。





























































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