未来からこんにちは。*押しかけ彼女と俺の憂鬱*

猫野 尻尾

第1話:現れた四角い箱。

第31回電撃大賞 電撃小説大賞 応募作品です。


異世界からやって来た女の子シリーズ、第◯弾・・・数えるのを忘れてたので

もう第何弾だか分からなくなってます。(⌒-⌒; )



時代は1980年。

そしてこの物語の主役。


俺の名前は「青山 大輔あおやま だいすけ


郊外のマンションに独り住いで、職業は鳴かず飛ばずのフリーのカメラマン。

出版社にも出入りしてるため雑誌のコラムやエッセイなんかも書いてたりしてる。

身長は175センチ・・・中肉中背・・・年齢は25歳。

特に可もなく不可もないごく普通の平凡な一般男子かな。

現在、俺には付き合ってる「高杉 澪たかすぎ みお」って彼女がいる。


そして遠い未来の2080年。

この物語の順主役


私の名前は「長澤 桃ながさわ もも


現在18歳。

高校を卒業したばかり。

身長165センチ・・・体重、BWH秘密。

自分で言うのおこがましいけど、私は自分の可愛さのレベルを基準以上だと

思っている。

たしかに客観的に見ても私はいつわりなく可愛い。


で、私が住む2080年の未来には、この地球上から男性は絶滅していて一人も

いなくなってるの。

世界中に広がった未知のウイルスのパンデミックよって男性だけが死滅した。

理由は解明されていないけどそのウイルスは女性にはなんの影響がなかった

みたい。


ウイルスによるパンデミックは私が生まれる前からすでに起こっていた出来事

だったから私は生きてる生の男性の存在を知らない。

母親もすでに他界しちゃってるから私は施設で育った。

だから男性は映像でしか見たことがないの。


男性がいなくなると人類絶滅、存続の危機に陥ることになる。


子孫繁栄のため政府によってタイムスリップの技術研究が急速に進められ

その結果、一般の成人女子なら誰でも未来や過去に彼氏や伴侶を求めて

タイムスリップできるようになった。

過去には行っても、データのない未来に行く女性は稀だった。


私も他の年頃の女子と同じく自分の彼氏になってくれそうな男子を探す

ことにした。

まずは時代を選ぶことからはじまった。


さて何年前までさかのぼるか?・・・キリのいい年代か、

一番平和そうな時代・・・コンピューターが選んだ時代は1980年、昭和55年。

私の時代から遡ってちょうど100年前。


時代によって違うが今から100年前の1980年の日本の人口は1億17,060万人余り

で、男性人口は5759万3,769人。

それだけ男性の数がいれば、ひとりくらいイイ人が見つかるかもしれない。

その中から、たったひとりの自分だけの男子を見つけることに。


まずは私の住んでる地域に住んでいて、独身で年齢は20前後、持病とか持って

なくて健康、健全な男性。

どんどん絞り込んでいった結果、コンピューターは桃が希望する男性を数人

選び出した。


できれば自分が好きなタイプの男性がいいに決まっている。

最初っから見た目で生理的に合わない男性は論外。


私は基本面食い・・・コンピューターが見つけた男性は桃の理想の男性だった。

男性の名前は「青山 大吉あおやま だいきち」年齢25歳・・・許容範囲。

身長175センチ、中肉中背、職業はフリーのカメラマン。

彼はかなりのイケメン男子。

彼の動いたりしゃべったりしてる動画を見て私はこの人って決めた。


「決めた以上、迷ってられない、誰か先に彼にツバでもつけられたらやっかい」


そう思った桃は早速、タイムキューブに乗って過去の1980年にタイムスリップした。


そのことによって過去の青山 大吉あおやま だいきちの運命を変えてしまう

ことなど考えもせずに・・・彼どころか彼に関わるであろう人々の運命をも

一緒に巻き込んで・・・。


つづく。


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