アリスドリームストーリー2 アリスの異世界探求

K・Sメッセ

アリスの夢

アリスの夢

 滝沢アリス18歳、ショットカット似合う女の子。今年の3月に高校を卒業する。

 そんなアリスには夢がある。その夢をクラスのみんなに語ると、バカにされ、笑われ、みんな遠ざかって行く。中学の頃から、その夢を語り始め、そのせいで友達がいなくなった。しかし、アリスの父親はその夢を笑わない、バカにしない、その夢を叶えて欲しいと想っている。


 アリスがその夢を叶えたいと思うようになったのは、父親の影響。その夢とは、異世界を探し出すこと。


 異世界とは、この世界とは違う世界のことを言う。

 この世界とは違う世界、異なる世界とはどういった世界なのか。本当にそんな世界があるのか、それはわからない。


 アリスの父親は、45歳。出版社に勤め、漫画編集長。漫画とアニメが大好き。書斎には、漫画とアニメのDVDが山のように棚に並んでいる。

 父親は6年前から、増加する異世界ファンタジーの魅力に取りつかれ。もしかしたら、異世界は本当に存在するのではないかと思い始め。

 アリスと父親は仲がよく、アリスも漫画とアニメが大好き。自然と父親の影響を受けるようになり、アリスも父親と同じように、異世界は本当に存在するのではと思い始め。そんな時、そのことを1番最初にバカにした者のが、アリスの母親と妹だった。


 アリスの母親と妹は仲がいい。アリスの母親は、45歳。優秀な弁護士で独立はしていない。アリスの妹の愛は、15歳。自然と母親の影響を受けるようになり、将来の夢は弁護士になり、母親と一緒に事務所を開く予定。母親と妹は現実的で漫画は見ない。刑事ドラマと弁護士もののドラマが大好き。


 父親とは真逆のような性格の母親だが、唯一の共通点は、ディズニーが大好きのこと。

 この2人の出会いは、東京ディズニーランド。ディズニーの話になると何時間でも話し。この時、父親の夢は、ディズニー社に勤めることだった。

 その話を聞いた母親は父親を応援するようになったが、母親のアメリカに住む夢、ディズニー社員の妻になる夢は叶わなかった。


 この家族は、価値観の違いで一見仲が悪そうに見えるが。それは、アリスと父親が非現実的なことばかり言うことに、イライラしているだけで、それ以外は特に問題ない、仲のいい家族。

 そんな中、たまにアリスの父親は、書斎の棚を見て寂しい気持ちになる。

 その棚には、ブリキのおもちゃが1000体飾ってあった。しかし、今は10体しか残っていない。まるで、夢を失った代償なのか。

 今から5年前、一戸建ての家を購入したいと、アリスの母親にせがまれたアリスの父親は、ブリキのおもちゃ、990体を売り。その売ったお金で一戸建ての4LDKの家を購入した。


 アリスは真剣だった、異世界を探し出すことに。誰がなんと言おうと、この夢を諦めたりはしない。

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