第10話 先生も仲間!
誰か俺の指を助けて下さい早く!
「そんなルールが有るんですね?」
「えぇ、そして探索者ギルドに頼むと、適当に配分されて知らない人とダンジョンを回る事になる。
そしてそのギフトが有益なギフトなら、そのままチームにスカウトされるか、女の子ならサダ君と単独チームを取り敢えず組むわね」
4人はまたまた考える。
「先生のチームはどうなってます?」
「みんな結構稼いで、自由に過ごしているわよ!私は教員免許を取ったから教師をしながら、次の有望株を見つけていたの、だって10歳から30歳までなら社会人よりも児童や生徒の中に宝が埋まっているはずだからね」
みんな頷いている、いいから解放しろよ!
「分かりました、先生の協力は受けます!」
「ちょっとアオイちゃん良いの?」
「確かに先生も正体は分からないけど、今はサダ君を囲む協力者が必要よ! 父や母に言って協力を申し出ると、サダ君の人体実験が始まるかもしれないしね!」
そして終わりの鐘が鳴る。
「今日の授業はお終いね、帰ってからもう一度集まるか、それとも明日土曜日終了式だから午後から何処かに集まるかね!」
「先生のお家は1人住まいですか?」
「まあそうよ、貴女達の想像した通りの1人者、だから若い有望な探索者が仲間に欲しいのよ」
「では、明日の放課後サダ君を連れてみんなで家庭訪問しましょう」
「なんで生徒が教師の部屋を家庭訪問するのよ!普通は反対でしょう?」
「男の影があるのかの取り調べですよ、これ以上はサダ君のギフトの搾取はさせませんからね」
「「「早々」」」
「良いわよ、帰りに私の車で行きましょうか、翌日は夏休みが始まるから探索者ギルドに申請に行きましょうか、本当はみんなで行きたいけど、ツムギちゃんとヒカリちゃんも何処かでギフトを貰えると良いんだけれどね!」
「取り敢えず近くの寺社仏閣を回って来ます」
「私も行くよ、何処の神様でもいいから貰ってくる!」
「では明日午後から頑張りましょう」
もう痛みで俺は彼女達が何を言っているか分からなかった。
「ちょっとサダ君白目剥いてるよ!」
「嘘〜、早く外さないと」
「ナイフよナイフ!」
「サクラ貴女が持っているじゃないの!」
「あゝ本当だ、コロッと忘れていたよ」
「ドシ、さあサダ君を解放して、水でもかけましょうよ」
ついに解放された俺、ただ朦朧とする意識の中で、アイツらに何を言われたのかは、分かっていない。
そして翌日の終了式後に、俺は拉致されて、先生の車でマンションに攫われた!
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