異能学園の特例一番は最強異能で全ての人を守り抜く
熊の蹄
第一章 動き始めた歯車
第1話 入学式
「ここは」
目を開け起き上がると全面ガラス張りの部屋にいた。
周りを見渡すと大人たちがこっちの方を凝視している。
「今回の被験体は大丈夫なんだろうな」
「はい、調べ上げた中では今までで1番可能性のある異能を持っています、赤子の時からある程度の教育をしているので大丈夫だと思います」
そう言いながらまるでただの物のようにこちらを見ている、すると突然。
「助けて助けて助けて助けて」
「痛゛い!」
「助け゛てよー!」
といろんな方向から子供の悲鳴が聞こえてくる。
その声は自分に訴えかけているように聞こえ耳を塞ぐ。
そしてしばらくすると悲鳴が聞こえなくなった。
するとと周りの人達が慌ただしく動き始め、ガラス越しに会話が聞こえてきた。
「被験体59号、60号、61号が死亡しました」
まさか、さっきの声はと思うと視界が歪んで、吐き気がしてきた。
「またか、いつになったら人類を超える超越者に会えるだろうか………お前には期待しているぞ被験体62号」
と眼鏡をかけた人がこちらを向いて去っていった、そして目の前が真っ暗になった。
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チリチリチリーン!チリチリチリーン!チリチリチリーン!チリチリチリーン!とその音が聞こえ飛び起きる。
「はぁはぁ…………またあの夢か」
最近また昔の事を夢で見るようになった。
「俺は
そう言い聞かせて少しずつ落ち着きを取り戻す、そしてふと我に変えった。
「あっ時間は!8時!!!えっと入学式は8時半!ここから電車で1時間はかかる、このままじゃ遅刻だー!!!!」
そして急いで身支度を済ませて急ピッチで家を飛び出した。
「えっと確かあの方角で当ってるよな?うん!当ってる当ってる!事故らないように速度を調整するとギリギリだな」
入学式場があるであろう方角に体を向け、そして前方にジャンプした。
『
そして物凄いスピードで飛んでいった。
「あっやべ!スピード出し過ぎたこのままだと通り過ぎる!まぁ着地した後にまた飛び直せばいいか」
そう言いつつもスマホで音楽を聴いて着地地点が来るまで待つ。
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時刻9時
入学式場
「最後になりましたが、新入生の皆さんの今後のご活躍を心からお祈り申し上げ祝辞とさせていただきます。 在校生代表
パチパチパチパチ
「では続きまして新入生代表からご挨拶がありますどうぞ………………どうぞ!………皆様少々お待ちください」
一向に新入生代表は姿を表さない、司会の教官と他の教官が式場の隅でヒソヒソ話し合う。
「どうして出てこないの!」
「実は今日まだ来てないみたいで」
「そういうのは早めに言ってよね!」
「どうする、無かった事にもできないし、代役を立てようにも何も考えてないだろうし」
「あーーー!もう!どうすればいいのよ!」
そうどんどん時間が過ぎていって焦り始める。
「ス…ード…し……たー!!」
この場にいる教師たちが考え込んでいるとどこからか声みたいな音が聞こえる。
「ねぇーなんか聞こえない」
「気のせいでしょ、それよりも今よ今、この状況を何とかしないと」
「スピード出し過ぎたー!!」
そんな事より考えようと思った教官達だったがその声はハッキリと聞こえた。
そして入学式場の天井を突き破って人が降ってきた、その事に式場にいる全ての人の目が飛び出そうなほど驚いている。
「イテテテテ、今度こそ正確に着地しようと思ったら式場のど真ん中にミスって落ち…………えっと…… アハ……アハハハハ…ここって第八異能学園であってます?」
この事は後に新入生代表入学式場衝突事件と後世に語り継がれる事になったのであった。
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