工業高校卒の刀鍛冶師が異世界に転生した結果…

刀作3

火床から取り出した心鉄（しんがね）を叩いてくっつけて長方形に形成したあと、真ん中に切り込みを入れて水打ちをしてから折り返す。そして泥汁をかけて藁灰をつけて、火床に入れる。その時に、火床の底に溜まった不純物（ノロ）を取っておく。そうしないと材料が沸いているのか、不純物が溶けているのかわからなくなってしまうためこまめに取り出して掃除する。

俺は材料が沸いたのを火を見て確認して取り出して叩く。それと同時にルードの近くに飛んだ火花が落ちていき、ルードの全身がビクッとなっていたが構わず叩き続ける。そうでないと温度が下がってしまって炭を多く使ってしまうし、冷（さ）めた状態で叩くと金敷がバカになってしまうので急ぎ目で叩く。つまり『鉄は熱いうちに打て』と言うのはそういうことだ。

叩きおわったら、もう一度折り返すべく切り込みを入れた。

そうしているとお昼を過ぎていて、クラクが鍛冶場に入ってきて「勉強ををするぞ〜早くして〜」と言ってきたがニュールが後から入ってきて「ほらほら、邪魔しない」とクラクを連れて行っていくのをみて俺は「どっかのコントだな」と笑っていた。そのあとすぐに火を片付けてから冷めた心鉄（しんがね）に「心2」と書いて、鍛冶場を後にした。

その後に、勉強を教えるためにクラクを呼んだ。

するとクラクが「やっとか〜」と行ってあくびをしながらきた。

そしてとりあえず科学について教えていく事にした。

今日は火魔法の火力の上げ方や燃料の違い、添加剤による火の色の違いが出ることを教えるとニュールは魔法で試していた。するとニュールの手の中で火が緑や黄色に変わっていく。そしてリーシアも少しずつだができている。クラクはまだ赤い火のままだった。ちなみアイウィンとルードは鍛冶場でこの先のことを話している。

俺はクラクに向かって「今燃えている燃料を変えるイメージをしてみたらどうか？」と提案するとクラクの手の中の火が青白く変わっていった。

クラクが「やった！」と言って岩に向かって放つと岩がすごい音を立てて砕けた。俺はクラクに「やったな」と言うが反応がない。どうやら魔力切れを起こして倒れて、眠ってしまった。

俺はクラクを抱き上げると家の布団に寝かせた。クラクは幸せそうな顔をして、スウスウと寝息を立てていた。

戻るとニュールが俺に対して冷たく対応しているように感じるが、気にしないことにした。

そうこうしているうちに日が暮れてきていたので俺は終了の合図を出して家に入る。

俺は疲れていたので夕食を食べると布団に速攻で入り、寝た。

明け方に喉が渇き、起きて水を飲みにいくと、クラクも水をの飲んでいた。

クラクは俺に「あんな魔法人生で一度も打ったことがなかった。ありがとう。」と言ってきたので俺は頭を撫でて「よくできたな」と笑顔で言った。

水を飲んで布団に戻ってしばらくすると、ニュールが俺の布団に入ってきてハグしてきた。

俺は思わず変な声を出してしまった。（やべっ）と思っているとニュールは俺の顔を見て、そのままキスをしてきた。

俺は何が起きたかわからないでいるとニュールが「内緒ね♡」と言って自分の布団に戻って行った。そこから俺はまた一睡もできずに朝を迎えた。

大あくびをしながら歩くとクラクが「眠れなかったのか？」と聞いてきたので俺は「あの後から一睡もできんかったわw」と笑い混じりに言って朝食を食べた。

そういえばルードにはまだ大槌を握らせていないなと思いつ鍛冶場に行くとアイウィンとルードが鍛冶場の掃除をしていた。

俺はルードを切り株の近くに呼んだ。

そしてルードに「これから大槌で材料を叩いて欲しいからここで練習しておいてほしい」と言い、大振りする打ち方と小さく早くする打ち方の2種類の打ち方を教えた。

最初に小さく早くの方を教えて、慣れてきたら大振りの方を教えるつもりだったが思ったより足がふらつき、うまく振れずに時間がかかってしまった。

そうしてある程度小振りの方に慣れてきたので大振りの方をを教えた。

ルードは大振りの方が感覚が掴みやすかったようでそこまで時間がかからずにすんだ。

ルードに切り株で振り方を復習するように言うと、火床に火を入れた。

俺はアイウィンを呼び、大槌で沸かしたのを叩いて欲しいと言い、良2の材料を火床に入れて赤めて（温度を上げる）折り返し鍛錬をする。2回折り返したところで休憩を挟み、伸ばしてからもう一回折り返す

材料を沸かしているとアイウィンが「後これを何回繰り返すんですか？」と質問してきたので俺は「ん〜そうだな、最低でもあと3回くらいはやるぞ。」と言ったらアイウィンが苦笑していた。

そう喋っていると材料が沸いてきたのでアイウィンは叩く準備をする。

俺は火床から沸いた材料を取り出して金敷の上に置くとアイウィンが力強く振り下ろして気持ちのいい音と共に火花が散った。

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この小説は趣味程度でやりますのでかなり更新が遅くなります。

かなりニュールとの関係が面白くなってきましたね。