束縛の激しい幼なじみの恋人に振られた途端…昔可愛がっていた後輩が再び懐いてきた。後輩は束縛もないし自由を尊重してくれる全肯定女神だった件
第1話束縛の激しい元恋人と別れた途端。昔可愛がっていた後輩幼なじみが全肯定女神になって再び懐いてきた
束縛の激しい幼なじみの恋人に振られた途端…昔可愛がっていた後輩が再び懐いてきた。後輩は束縛もないし自由を尊重してくれる全肯定女神だった件
ALC
第1話束縛の激しい元恋人と別れた途端。昔可愛がっていた後輩幼なじみが全肯定女神になって再び懐いてきた
僕もそろそろ疲れていたのは事実だ。
束縛の激しい幼なじみの恋人と僕は三月の終りを迎える頃にカフェで対峙している。
僕らは高校一年生で三学期の春休み終盤のことだった。
もうすぐ二年生になるそんな時期。
一年生の時のクラスメートが全員参加の打ち上げを企画していたのだ。
僕はそれに参加せざるを得ない話をしたのだが…。
僕の恋人は信じられないほど束縛が激しいのだ。
女子の連絡先は強制的に全て消される始末。
当然、話すのも禁止。
それどころか目を合わせるのも禁止。
そんな閉鎖的な生き方が世間に出て通用するわけがない。
三年間の中でこの様な態度が身体に染み付くのは勘弁だった。
何度か僕は彼女に考え直すように打診をしていたのだが…。
彼女が受け入れる態度を取ったことは一度もない。
「私の言う事聞けないなら別れる」
何処までも勝手な恋人に僕の心の中の何かが弾けた。
もしくは糸が切れてしまったのだろう。
「そう。じゃあ別れるってことで」
そうして僕らは交際を終了させることになるのであった。
春休みが終りを迎えて二年生になった僕ら。
四月に入った頃に幼なじみで元恋人は復縁の打診をしてきたが僕はそれを完全に無視していた。
もうあの様な不自由な時間を過ごしたくない。
そんな事を思っての無視だった。
話しても平行線なのは分かっている。
ストレスや疲労感を感じたくないがために元恋人との接触を避けている。
「
登校すると元恋人に話しかけられたが僕はイヤホンを外しもせずに席に着く。
完全に無視を決め込んでいると相手も諦めたのか自席に戻っていく。
登校初日のHRが終了すると午前授業で学校は終わり僕は鞄を持ってすぐに教室を後にする。
校舎を抜けて校門までの長い道のりを歩いていると後ろから声を掛けられる。
「先輩!」
その優しくも甘い声音に僕は懐かしさを感じて後ろを振り返った。
「マイマイだ!久しぶり!」
「先輩〜また昔みたいに可愛がってください!」
元気のいい笑顔で僕の下まで駆け寄ってくる彼女に僕は自然とつられて笑顔になった。
「中学以来だな。去年は僕も色々あって…全然遊べなかったもんな」
「はい。私も受験でしたし。先輩と同じ学校に通いたかったので…頑張りました」
「偉いな。よく頑張った」
「ありがとうございます!先輩は
「まぁ。そうだね。去年何処かで僕らの姿を見かけたんじゃない?」
「何度か見かけました。それに噂も色々と聞いていましたし」
「噂?」
「はい。紗絵さんの束縛が激しいとかで…先輩が困っているって…」
「あぁ〜まぁ同級生にはそう映っただろうね」
「困っていなかったんですか?」
「最後の方は辟易としていたよ。でも別れて正解だったって思う。きっと僕らは大人になっても幼なじみの関係が続くはずだから。良い距離感で居たいって思ったよ」
「そうですね…私はどうですか?いつまでも年下の幼なじみですか?」
「どうだろう。マイマイは昔から可愛かったからな。僕にも特別懐いてくれていたし」
「はい。今でもその気持ちに変わりはないですよ?」
「そうなの?」
「はい♡今日からまた一緒に行動してもいいですか?もちろん先輩の自由は尊重します。私は束縛するようなことは無いです。好きな時に好きな場所で好きな人と好きなことをしましょう?」
「ふっ。全肯定女神だな」
「女神だなんて…」
椚舞は少しだけ照れくさそうな表情を浮かべると軽く頬を赤く染めていた。
「じゃあ今日からまたよろしくな?一緒に帰るか?」
「はい♡是非!」
そうして今日から僕と全肯定女神である後輩の椚舞とのラブストーリーは始まろうとしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。