【創作フェス】秘密

この美のこ

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 みおは、中学二年生の男の子、大地だいちと二人暮らしのシングルマザーだ。

思春期の男の子は、口数が減って干渉を嫌がり、コミュニケーションをとるのが難しくなる……と頭では理解していた。

が、実際の最近の大地の態度には閉口している。

反抗的な態度をとったり気まぐれな態度に戸惑うばかり。

何か話しかけようものなら「あとで……」とか「別に……」とかで言うだけで、すぐに部屋に引きこもってしまう。

態度もでかいが図体もでかい。

いつのまにやら澪の背を追い越している。

そんな中で受験や進路のことなど親子で話し合わなければならない問題も増えてきている。

何より最近は成績も芳しくなく、希望の高校も危ういと先生に言われたばかりだった。


 澪は小さい頃の大地を思い出していた。

産まれてきてから十数年、私にまとわりついていた天使のような可愛い存在。

「ママ」「ママ」と言って私なしでは生きてはいけないって感じのあの可愛い天使はどこに行ってしまったのか……。

私の育て方が間違っていたのかしら?

考えるとため息が出てしまう澪だった。


 澪は大地が小学生の時から仲良くしているママ友のなぎさに相談してみることにした。

早速連絡して渚と近くのカフェで待ち合わせをした。


渚と会った澪は早速切り出してみた。

「もう、大地ったら最近反抗期真っただ中でろくに口もきいてくれないのよ、嫌になっちゃう」


「うちのうしおだってそうよ。もう生意気なんだから、腹立っちゃう」


「やっぱりそう?なんでこうなるのかしらね」


「でもね、高校二年位になったら落ちついてくるわよ。お兄ちゃんのあさひも超生意気だったけど高校二年になった今は落ち着いてきたわよ」


「そっか、今だけの辛抱かしらね。でもね、成績が落ちてきてるから受験が心配なのよね」


「それそれ、私は旭の時に塾に行かせてから成績が伸びてきて今、潮も行かせてるのよ。個別指導もしてくれていいわよ。紹介しようか?」


「それは願ってもないわ。でも大地がオッケーしてくれるかなぁ。」


「それならうちの潮から誘ってもらうようにしようか?潮も今の塾、気に入っているし大地くんも一緒なら喜ぶと思うわ」



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