謎の扉

@GPT00

謎の扉

放課後の校舎裏。あやとなおは、二人で昼休みに見つけた古びた部屋に忍び込んでいた。学園の七不思議のひとつに誰も知らない部屋には学園の秘密が隠されているという噂があった。埃まみれの廃墟のようなその部屋は誰も踏み入れた形跡はなかったが、部屋の中には地下へと続く大きな扉があった。扉の奥には階段が繋がっていた。二人はスマホのライトを頼りに、ゆっくりと降りていった。二人が階段を降り切ると、扉は急に大きな音を立てて閉まってしまった。


「これってトラップ!?」


なおが叫ぶと同時に、階段の上から何かが迫ってくる。


「あや、どうしよう!?」


真っ直ぐに続く通路を二人は走りながら、あやはに横に小さなスペースを見つけた。あやはなおの手を引っ張ってそこを指し示すと、二人はそのスペースに隠れ息を潜めた。何かの影が二人の横を走り去っていく。


「ここ、奥に行けるみたい」


なおは隠し通路を見つけた。二人は腰を屈めてギリギリ通れる通路を進むと、不思議な光が差し込む部屋が広がっていた。部屋には古びた机や本棚があり、ふすまの中から漏れる光が古びた資料を照らしていた。


「これが学園の秘密?」


あやが手に取ると、そこには学園の創立当時の様子が写った写真や手書きの記録が残されていた。


「なんでこんなところにこれがあるんだろう?」


驚きと不思議な気持ちがなおたちを包んでいた。しかし、そのとき、後の通路から何かがやってくるような音が聞こえた。二人は部屋の扉を開けると、さらに先に進むことにした。そこは部屋とは一転して暗闇が広がる洞窟のような場所だった。


「これが、学園の地下?」


洞窟の奥に進むと、そこにはまるで別世界のような広大な空間が広がっていた。巨大な結晶が光を放ち、美しい幻想的な風景が広がっている。


「これはすごい!」


「きっとこれは、何かしらの使命を託された人たちが作り上げた場所だよね」


そのとき、洞窟の奥から不気味な声が聞こえてきた。二人は心臓を脈打たせながら、その方向に進んでいくと、そこには学園の創立者の肖像画が飾られた小さな祭壇があった。


祭壇の前に立つとどこからともなく声が聞こえてきた。


「あなたたちがこの場に辿り着いたことは、運命のいたずらではありません。あなたたちには、学園の未来を担う者としての使命があるのです」


「未来を担う者?」


あやとなおは驚きと興奮で言葉を失った。二人の前には輝く二つの宝石が現れた。


「これが学園の運命を左右する宝石です。ひとつは『欲望』、もうひとつは『羨望』です。どちらを選びますか?」


「え、どちらを選ぶって?」


なおが戸惑いながら尋ねると、不思議な声は答えた。


「それは、あなたたちの心が決めること。ただし、どちらか一つしか選べません。」


二人は真剣な表情で宝石を見つめ、自分たちの未来への想いを込める。二人は目を合わせると、大きく頷いた。二人は別々の宝石を掴むと、それを祭壇に投げつけた。すると、宝石から光が放たれ、洞窟全体が輝きに包まれた。未知の力が二人を包み込んでいく。


「なるほど、それがあなたたちの選択ですか。それもいいでしょう。確かにあなたたちには無限の可能性があります。あなたたちの選択に幸多からんことを」


不思議な声が消えるとともに、宝石の力で二人は元の部屋に戻りました。二人が部屋を出ると、部屋の入り口は姿を消しました。


「あや、ありがとう、あやと一緒にいられてよかった」


「何言ってるの、なお、ずっと一緒だよ」


二人は笑顔になって歩き出しました。

二人の手は硬く握られていました。

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