この世界の片隅に
@LUNA0304
第1話 夢の中
はぁ……はぁ……
「なんなんだ、一体?」
俺は見覚えのない場所にいて、よく分からないやつに追いかけられていた。
「っ、行き止まり!」
そう思った時、軍服みたいな服を着た少女が居ることに気がついた。
「あっあの!危ないですよ。俺今追いかけられてて……逃げた方がいいです!」
俺は勇気をだしてその少女に少し大きな声で話しかけた。すると彼女に聞こえたのか、何か言っている。
何を言っているのだろうか……
分からない……
近ずいて、聞こうと思ったその時、
「ん?あれ……夢、か……」
俺は夢から覚めた。
「ってやっっべ!学校じゃん!」
俺は急いで準備をして高校に向かった。
「はぁ……はぁ……ギリギリセーフ…」
全くなんでいつもこうなのか……
なんて考えていると、後ろの方から悪口のような、会話が聞こえてきた。
「えっ、まじキモイんですけど」
「あいつやばいよね。1人で可哀想…」
「そういえば、この間あいつ……」
はぁ、またか。
うちのクラスは男子は仲がいいが女子は何個かのグループに分かれていた。
そのうちのひとつ、マネージャー達が集まったグループではいつも誰かの悪口が言われていた
俺は言われているであろう、1人でいる少女に話しかけた。
「大丈夫?鈴乃さん」
「ふぇ?あっだっ大丈夫ですよ?」
話しかけれると思っていたのか、驚いた顔をして慌てるような返事が返ってきた。
「鈴乃さん、いつも言われてるよね。先生に言ったりしないの?」
「ぁ〜、悪口のことですか……。別に気にしてないので言うつもりはないですね」
「言った方が無くなると思うけど」
「……本当は言ったんです。先生に」
そう言って少女、鈴乃さんは泣きそうなそんな悲しそうな顔をして俺に、先生に伝えたが上手く信じて貰えず、注意して貰ったが止まるどころか少し悪化したことを伝えてくれた。
「そうだったんだ……」
「だからもう、気にしないようにしようと思って」
「俺はいつでも相談に乗るよ」
「え?、でも私みたいな奴と話してたら
青海君まで言われちゃうよ?」
「別にいいよ、俺は鈴乃さんともっと話したいし」
「……ありがとう」
そう、少し照れくさそうに、ふわっとしたような笑みを彼女は浮かべた
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