【実話】女教師に『いじめられっ子の親友になりなさい』と命じられたが、委員長の私はただのクラスメイトを貫き通す!

天城らん

第1話 私がクラス委員長?

 

(なにがどうして、こうなった??)


 中学生になったばかりの私は、気が付いたらクラス委員長になっていた。

 クラス委員長は、男女一人ずつだ。

 別に立候補したわけではない。

 小学校の頃は、なんとか目立とうと率先して立候補したこともあったが、それは当時の私は転校生で友達がいなかったためだ。

 今は、それなりに友達もいる。

 

 中学校では、目立つつもりはなかった。

 苦手な勉強をがんばり、あとはバスケをして過ごそうと思っていた。

 漫画も描きたい。

 私の願いは、友達を100人作ることではない。

 少ない仲間と楽しくやれればそれでよかった。


 なのに、なぜか女子のクラス委員長になっていた。

 中学の新しいクラスに、小学校で仲の良かったミユキちゃんがいたからだ。

 各委員会の所属を決める前に、担任の女教師はクラス委員を決めて司会をするようにうながした。


 しかし、誰も立候補はしなかった。

 そこで、先生が出席簿を見ながら無作為に数人指名し、推薦させた。


 その中に、私の創作仲間のミユキちゃんがいた。

 ミユキちゃんは、私の名を挙げた。

 そうして、過半数の挙手によって気がつけば委員長になっていた。


 もしかすると、眼鏡に三つ編み姿だったので、見かけだけは完璧な委員長だった為かも知れない。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る