第17話 小悪魔教師

オリエンテーションの翌日、早速学院での授業が始まった。どうやら基本は担任のフランツィスカが授業を受け持つスタイルらしい。


俺の時間割はこんな感じだ。

月曜日

1限:自然環境 2限:魔法基礎論 3限:魔法基礎論 4限:実戦魔法

火曜日

1限:数学 2限:数学 3限:社会教養 4限:実戦魔法

水曜日

1限:フランツ語 2限:体育 3限:体育 4限:魔法基礎論

木曜日

1限:数学 2限:フランツ語 3限:魔法基礎論 4限:魔物学

金曜日

1限:魔法基礎論 2限:実戦魔法 3限:実戦魔法 4限:魔法戦闘


一般的な学問も含まれてはいるが、やはり魔法学に関する授業と実際に魔法を行使する授業が多い。6歳児で算数をすっ飛ばして数学と言うのも驚きだ。その辺りも入学準備に含まれていると言う訳か。

…エリナもエルヴィンも俺に算数を一切やらせなかったが、前世の知識がなかったらどうするつもりだったんだ。

1番気になるのは魔法戦闘だが…これは3日後のお楽しみとしておこう。


「魔法は高難易度のランクから順に神級・烈級・王級・上級・中級・下級の6つに分類されます。神級ともなると使用者はごく限られた____」


…暇だ。魔法基礎論、大した魔法教育を受けていない俺でも当然の様に知っている内容の授業が展開されている。

正直寝落ちしそう…。


「因みに、シャーロットさんが試験で使っていた攻城弩砲バリスタは王級の中でもレベルの高い魔法なんですよ〜」


「やっぱりシャーロット少将の娘だから凄いのかな…」


「僕は上級だって怪しいのに…」


おいやめろ。俺を無駄に目立たせるな。またもフランツィスカが俺に向けて笑みを浮かべているが、一体お前の目的はなんだ?


「国家資格の1級魔術師認定試験においても王級魔法の保持は必須です。生涯掛けて習得出来ないか、精度が低くて使い物にならない魔術師が大半ですが、エリートの皆さんはまず王級の壁を超える事を目標にしましょう。」


そんな軽いノリでガキに求めるものでは無いと思うがな…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る