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  • 鉱物生命体(?)との接触をテーマにしたり、船内と船外とで時間のスピードを調整する描写が細かく入っていたりと、私などが読むと、「おお、ハードSF!」と言いたくなるほど、科学ネタが奮っていますね。
    ストーリー自体も、この長さの短編にちょうど見合ったぐらいの、「生命の価値と神秘」とでもいった筋道が感じられて好感が持てます。新しい星、新しい世界の創造、そんなキラキラしたイベントを祝福するようなハッピーな空気も感じられますし、最高ですね、と申し上げたいのですが、文句なしで評価するには、「え、ここはつまり?」と確認したくなるところが何点か見られて、そこがブレーキになりました。
    一つは第二話の、レールガンでべブルを射出した、その直後の描写。しばらくあとの文章で状況は理解できたのですが、絵面的にどんなシーンだったのか、一読してやや分かりにくいところがありました。と言いますか、小惑星のような小さな天体から打ち出したら、射出体自身が組成をどう変化させても、「地表に落ちる」という結果にはならないんじゃないかという疑問があるんですが。べブル自身で運動方向を変化させる何らかの策を講じたのでない限り。ちょっとそのあたり、私自身物理的に明解に突っ込める素養もないので、なおもやもやしたところがあり、話が見えなかった感じがあります。
    もう一つ物足りない感じだったのが最後のシーンで、『シンディサン、オワカレデス』『どういうことなの?』に続く部分が、つまりどういうことだったのか、なんか分かるようなわからないような。ビジュアル的には分かるような気もするんですが、文章的によくわからないと言いますか。クライマックス&締めの部分として見ても、総じて文章が足りてない気がしました。

    たびたびの辛口なコメントで恐縮ですが、私としては「もうひと押し」というのが正直な感想ではあります。話自体はすごく壮大でスペクタクルな物語なのに、身の丈の表現に徹しすぎたきらいもあるのかな、などとと思ったり。着想、構想はすばらしいし、量的には多くないメカっぽい部分なんかは、すごくいい感じに読めただけに、惜しいです。

    作者からの返信

    湾多珠巳様
    読んでいただき、そして、コメントをいただきありがとうございました。
    で、ううむ……、発射のシーンでは、小惑星船は加速時以外は微重力と言う設定にしていたのをすっかり忘れてました。ここは微重力を計算してそれに合わせた動きにするか、ペブルの未知の能力を発現させるか、にすれば、何とか……と思うところです。一定の文字数の中で、何を書くか、そして、読者に伝わるにはどう書くかは難しい課題ですが、だからこそ知恵を絞るのが楽しい部分だと思っています。コメントをいただくことはとても参考になります。ありがとうございました。