アンデッド無双な件―能力の目覚めで暗躍する奴らを蹴散らす―

速水すい

序章悲劇の始まり

絶望

――――――パァン!



鳴り響く銃声、車は長蛇の列。

現実的に言えば、これは渋滞だ。

だが、



「うぁぁぁ…」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」



無造作に徘徊するアンデッド、そう、これが原因で全ての始まりだった。人を喰らい続けるその獰猛さは非常に極まりない。

腰が抜けた俺はアンデッドに襲われかけた時、背後から自衛隊がアンデッドを射撃した。

頭はかち割れて脳みそが悲惨に飛び散る。

アンデッドはゆっくりと倒れた、あぁ、俺は何を見ていたのだろう? っと自問自答を繰り返した。


そう、

避難所探しても、アンデッドが沢山いて逃げ場がない。絶望しかない。



「大丈夫が君!!」

「あ、はい…」

「中学生位の少年を確保、輸送機を頼む」



俺は震えていた、こんな世界に生まれるんじゃなかったっと後悔。

胎児からやり直したい、けど生きてるわけだから死ぬのなんて容易くない。



上空にヘリが現れる、ライトが照らされると今まで何処で寝ていたのだろうか? 起き上がり酔っ払いのようにフラフラ歩きよる。

周りを囲んでいるように、凄い数のアンデッドがその姿を現す。


「ちっ! こんな所まで――――少年!」

「はひ!?」

「震えてんじゃねぇ! 男だろ! 俺がこここを守る早く行け!!」


ホバリングするヘリからロープ状の梯子が落とされる。


「こっちだ!!早く!!」


俺は全力で走りヘリから落ちた梯子に手を伸ばした。


だが、足をアンデッドに掴まれる。顔を蹴飛ばすが離れない、そこでヘリに乗る自衛隊から援護射撃でアンデッドは頭を打ち抜かれた。



ヘリはその場から離陸する、まて、あの自衛隊の人は置いて行かれるのか?



俺はヘリまで引き上げられ、助けてくれた自衛隊の青年は無惨にも自爆してアンデッドを巻き込んで散った。



「大丈夫か?」



そんな優しい声をもらっても、内心はかなり複雑だ。



「数日前はこうじゃなかったのにな」



自衛隊の青年は、憎しみを抱く様な酷い顔を滲ませていた。

それもそうだ、ある日突然日常を奪われたからだ。俺も逃げるので必死だった、あの自衛隊の人が現れなかったら今頃――――奴らと同じだっただろう。



ヘリは高度を上げる、無音な時間がただ流れていた。


流れる風景は殺風景、爆発音と火炎が立ち上る。アンデッドを阻止する自衛隊とその倍の数は居るアンデッドの大群が押し寄せている。ある高い壁の向こうを超えると基地に着く、ゆっくりと離陸すると無数の隊員が現れる。



だが、何故か銃をこちらに向けていた。



!!」



アンデッド? いや、いるはずがない。だってつい最近まで自衛隊の青年と同乗していた。

俺は後ろを振り返ると、その自衛隊は操縦士を襲っていた。

言葉を詰まらせながら、後ずさりしてヘリから俺は降りると他の隊員達は一斉に射撃する。



「ひいっ!?」

「少年、こっちだ!」


中年自衛隊の人に腕を掴まれて、走ってまもなくヘリは爆発した。



「奴ら、感染する力まで持ってやがる。クソまた隊員を三人も失った! 」



鉄骨に腕肘を強くぶつけた、苛立ちを感じた俺はこういった。



「それでも戦わなきゃダメ―――そうでしょ?」

「君は――――」

「僕の名前は古市来希ふるいちらいきです」

「来希。いい名前だな」

「そうでもないです、救いたい人救えずただ逃げた人にそんな風に言えないです」



しばらくして警報が鳴り響く、中年自衛隊は耳に手を当てて無線でやり取りしていた。

なにか驚いたの同時に、前方の壁が破壊された。そのデカさに絶望した、アンデッドにそんなでかい人なんていただろうか。



「三メートル弱はあるか? こいつが現れたという事は―――――」



アンデッドが物凄い数でその隙間から入り込む。隊員達は次々襲われ、中年自衛隊の人は俺にはハンドガンを渡して逃げる様に促される。



「いけ、君は生きるべきだ。 このデカブツはストーカーレベルにしつこいんだ、元カノにしちゃ激しいがな!」



俺は意を決して走る、周りが次々と襲われる姿を眺めながら基地を離れた。

路上に出るとバイクに跨るアンデッドが前方から突っ込んで来る。


戦ってやる! こいつらを俺は許さん!



俺はハンドガンを構えて放つ、ヘッドショットしてバイクはクルクルと回転して電柱に止まった。



エアガンを練習してただけあるか、まぁいい。無免許だけどバイク乗るか。


バイクをを起こして跨りハンドルを握りアクセル前に倒した。


ハイスピードで駆け抜けた、炎上する車を避けながらも進むと――――あの巨大なアンデッド現れてバスを持ち上げて投げ飛ばす。


「まじか!? クソ!! やってやる!!」


く車の上に落ちてる看板に向かってバイクを走らせた。

高くら飛び上がり、バスの上を走り地上に向かって落ちる瞬間だった。



真横からろロケットランチャーを構える人が居た。



「嘘だろ!?」



そのまま放たれ、空中で爆発した俺は死んだ














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