二十三年 十一月 山茶花

山茶花さざんか」は秋の終わりから咲き始める花期の長い花ですが、冬の季語です。椿に似ているせいか「姫椿」の別名もあります。花の色は赤、ピンク、白、マーブル(赤と白などの混色)。花一つがポトンと散る椿と違って花びらが艶やかに散ります。


 

 山茶花や喪中葉書の着くポスト

 

 山茶花の咲く冬の初めと言えば、喪中葉書の届く頃です。記憶の中では元気だったその人にもう会えないという寂しい思いと、寒い凩にも健気に咲く山茶花の姿に目が潤みます。没句。


☆☆ 山茶花やフルート吹けば風になる


 目を閉じてフルートを吹けば、山茶花と戯れる風になれたような気がします。初冬のすこし華やいだ気持ちを詠みました。人選。


  山茶花や風を見ているランドセル


 ようやくランドセルが体に馴染んできた小学生(二,三年生?)が風に散る山茶花を見ています。いいえ、ほんとうは山茶花を散らしている風を見ているのです。没句ですが、自分で気に入っているので、コンテストに投稿しました。

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