わかるでしょ! すっぴん!
サリサは凄まじい速度でしゅしゅっと遺跡の内部に入り込んでいた。
そして
「わたしの(俺の)パワー、スキルを取るなあ!」
と叫びながらサリサに攻撃してくる複数のムーンショッター。
(なんか、おもちゃを取り上げられそうで怒り狂ってる子猫みたい)
「ふっ、アンタのスキルじゃないでしょ? どうせ怪しい女神に交通事故で死ぬ予定じゃない予定の殺しじゃなかったごめんね~転生させてあげるから許して~ってあったま、頭~の悪い誘いに乗ったんでしょ?
それを悪魔が導く地獄っていうの。
死んで終われないでしょアンタ? 次強くてニューゲームやられたら次もっと強くてニューゲームって。
それ自分で地獄の道舗装してるじゃん。
地球周辺はグリッドで覆われていて、人類はそこから抜け出すことができないでいる。完全にルシファーのVRで覆われてる。
宇宙の暗い場所でルシファーが生まれた。
ルシファーは成長後、突然おかしな行動をとり絶対に行っていけない宇宙の禁止区域に足を踏み入れた。
その領域に入った途端、ルシファーの魂(精神)は完全に壊れ気が狂い『多重人格』になった。そしてルシファーは七頭竜になった。天使長どころじゃなくなっちゃったの。
同時にルシファーはアーコン(悪霊)を大量に生み出した。
アーコンはルシファーの手先となって活動し始めた
そのアーコンと同じ役目がアンタたちムーンショッターじゃん。
自分の欲望に忠実なだけって言い訳するかもしれないけど、ルシファーのパワーで力もらっておいてそれは通じない。
ルシファーにキックバックされてるものがある。お前が気づかないだけでな」
そういってムーンショッターを罵倒しておいて頭の中では別の事を考えていた。
(ミハエルがなんか背の高い女の遺伝子治療してた。
ミハエルはともかく女のにおい……あれ恋に溺れている女が体中から発する匂いだ……)
サリサは戦い中に他の事を考える余裕を見せていた。
バク宙しつつ考える。
(なぁにぃ。
ミハエルの嫁グループまた一人増えるの?
まっわたしはちゃんとわたしを愛してくれれば一人増えてもどうでもいいけど。
要はライオンのハーレムじゃない
”女はより心が強い男に惚れる”
顔よりね。いやあ顔もそりゃあ良い事にはこしたことはないけどさ。
ライオンのハーレムにも納得だわ)
「まぁ、悪いけどそれ悪魔の手口。閉じた世界しか知らないアホが乗るのよね。
神がそんな視点で物事考えるかっつーの」
「違う!」
その言葉とともに飛んできた魔法の風を余裕でかわしつつサリサは言い捨てた。
くるくるとバク宙しつつ、声も全くぶれない彼女のすごさ。
そして三段フリルスカート履いてるのに気にせず運動能力を見せつける度胸。
バク宙の終わりを狙ったエネルギー弾も3段来たがヒュンヒュンヒュンとネコ科らしい素早さで避ける。
「違わない」
そう言ってこちらも3発のエネルギー波をお返しする。
「
青く光る霊気のキャノンをお返しする。
相手にあたったようだ。悲鳴が聞こえる。違うと言ってた子と隣の子2人が立ち上がらなくなった。
「お前が自分の物と信じてるその技術、外してあげよっか? わたしの霊気でルシファーのリンクまともにできなくしてさ!
ゲームで職業変えたら全然スキル使えなくなるノリでお前の化粧落とせるわよ。
お前のスキルは含蓄がない――化粧よ!
わかるでしょ! すっぴん!
ルシファーに化粧施されただけ。
本当のお前は含蓄がない――すっぴんよ!」
相手を罵倒しつつ中腰になりできるだけ低い位置から致命打を叩きこもうという姿勢――
ブォンブォンブォンブォン!
――彼女に飛んできたエネルギー弾。構えを解き後ろからのエネルギー弾を止める。
長いホワイトライガーの白黒のしっぽで大きなエネルギー弾を受け止める。
(止めたエネルギー弾どうしようかな)
と思ってしっぽで巨大なエネルギー弾をもてあそんでいたら、ミハエルとフェロモン女と女に張り付かれた男の子がやってきた。
「遺伝子治療受けてたふたりじゃん、あの男の子と
(玉しっぽでもてあそびながら、ルシファーのリンク解きますか)
「はあっ―――――――!」
気をフィールド全体に放出する。
こういう封印術? 邪気の消滅領域の術は水鏡冬華が得意だ、
「どう? 使える?」
「…………!?」
手をかざしたりとをぶんぶん振っているが、思う通りにいかないようだ。
「別にね。超能力使うなって言ってるわけじゃないのよ
誰かからもらった力でイキるの恥ずかしいからやめときなって言ってるの。
人間だってルシファーによってぐちゃぐちゃになった遺伝子のイントロン元に戻せば今すぐにでも。
本当は超能力使えるのに。自分(人間)を遺伝子操作で超能力使えなくしたルシファーを女神女神崇めてもらった生き方でイキるのやめようよ」
そういうウンサンギガ――のサリサ=A=ティーガー。
「また暴れてんねえ」
後ろからミハエルの声。
「そんな暴れてないよ」
サリサは巨大なエネルギー波をしっぽでもてあそびつつ軽く返した。
「この現状でか……」
ジト目でミハエル。
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