太陽よ、ムーンショットを止めろ!
白い月
ムーンショッターは出る場所を間違えたと思った!
そいつらゲームから出てきたのか?
金髪貴族――ミハエルは会議とは名ばかりの貴族の仲良しクラブは影武者を呼び出して彼にそれを押し付け、その日魔導パソコンでネットゲームを楽しんでいた。
ボスからしか手に入れられないレアアイテムを手に入れ、逆にリアルで何か起きるんじゃないかと不安を抱いたりして。
その不安な気持ちを今ネトゲでPTメンバにいる、リアルでも友達な妖怪春女――
「そんなん晴れ続きだから今年の野菜水不足で取れ高不安だなーって砂漠地帯じゃないのにむやみに不安に思うってノリじゃないの~?」
「雨が恋しいなら
そう彼女は木花咲耶姫の右腕なのだ。それだけ聞くとお堅い感じがするが
(いや着てる物はかたいが――彼女いっつも十二単だし――
正直普段の振る舞いは木花咲耶姫に似てないのよね。彼女。怒った時はかなり似てるが)
「あのね。君や
神は人のしもべじゃないから神と接する時そういうのはやめようってね」
「おーさすが息子さん! 神のと接し方分かってる!」
「それに――」
「それに?」
「あ、ごめん影武者から肩叩かれた」
「ん? リアル?」
「そうそう」
そして影武者とリアルで話してる間にさゆがネトゲで文字を綴り始めている。
「わたしそれいっつも思ってるけどさー妖気で――いや息子さん霊気か――影法師くらい作られるっしょー」
「作っても。とっさのとか、複雑な行動にどうするかとか入力厳しくない?」
と手をほっぺにくっつけながら人差し指だけたてて自分の頬を叩くミハエル。画面の向こうの桜雪さゆにはそんな動作は知る由もないが。
左腕でマウスを操る――彼は左利きなのだ。
「そんなん魂自分のちょっとちぎって入れておけば入力なんてめんどい真似せずにすむじゃん」
「魂ねえ。ちょっと怖いよね」
指で魔導パソコン操りつつ耳では影武者の話を聞く。
そして影武者を帰らせると影武者から聞いた情報をネトゲを通して妖怪春女の桜雪さゆに流す。
(それって情報の取り扱いどーなの?)
って自分でも思ったが内容だけにいいんじゃと思ったのでネトゲの個人チャットで話す。
「さゆ。いっしょに来てくれる? あの例の遺跡。前ちょっとだけ話したよね。なんかステータス! とか叫んで変な暴れ方する奴らが増えてるって」
「いやん一緒に来いってプロポーズ?」
「分かってふざけてんだろ、さゆ」
「ちょっとくらい乗ってくれてもいいのに~」
「まあまあ」
「ゲームのやりすぎなのがリアルで暴れてるってあれ?」
「単純にそれなら他の人に捕縛任せればいいんだが、わたしの予想だとルシファーからんでる」
「ルシファー? あいつ堕天使で最強だけどわたしより弱いじゃん。力弱いけど他人を操作するのが超得意でさ。
めっさ美人にも化けたり。男が望む姿が分かってるわ~って思ったね胸盛りすぎでさ。半竜がいたら胸大きな女の苦労が分かってないていうでしょうね~。
ルシファーって他人をムーンショットさせたがってるボケでしょ?」
「君は八百万の神々の中でもトップ集団に入るくらい強いだろうに。
ルシファーは偽神だけど、【この世での肉欲をすべて満たしてくれる】
ムーンショットって言うのがこれだな。
当人が持ってる力じゃなくルシファーと同調してルシファーから能力をダウンロードして使う。
そう魔導小型端末にアプリ入れるようにな。人に何かを入れてその人じゃないようにさせちゃう。
それをアイツは転生って言い張ってる。
本人は自分がルシファーの端末に成り下がってる自覚なしに自分がすごくなったと勘違いして世界最強なり女侍らせようぜなど欲望垂れ流しぷり。
ムーンショット:
永遠に自分の見たい夢を見続ける
肉体と魂がルシファーに
喰らい尽くされる
肉体と魂がAIによる指示の元、勝手に働き続ける
が、痛みや恐怖すら感じない
むしろ幻(の理想の異性と抱き合っている幻想)で快感に打ち震えている
つまり、人間電池
ユートピアに見せかけたディストピア
ルシファーは低俗なエネルギーでお腹いっぱいエネルギーいっぱい。
でもムーンショッターに待っているのは肉の死 魂は救われない。
永遠の地獄で苦痛を受け続けることになる。
あれだけ求めた女も抱き飽きて肉の塊に見えてくる。そりゃそうだ心穏やかな愛情で彼女の人格と向き合い女を求めたわけじゃない。自分の人生のトロフィー扱いで置いといたらいずれそうも思う。
ルシファーの目的は神が作った人間全てを地獄に連れて行くこと。
ルシファーはこの世にいるけど実体としてはいず意思を持った邪悪な霊気として存在する。
まあ君もそれは知っているだろうが」
「知ってる知ってる。
ムーンショットするのは勝手だけどさー。
人の星まで攻め込まないで欲しいよね~」
「地球は牢屋化完了したんじゃない? 地球の貴族ども大3次世界大戦終わらせたっぽいし。
自分を地に落として堕天使と名付けた
「エンハンサー配列、合成イントロンの挿入で人間の本来の超能力使えないようにしたのってルシファーなのにねぇ。
だから不思議パワー使えない~って怒るのならルシファーに牙をむくのが筋が通ってるのに。
地球の人達って聖書読んでないのかしら?」
「確か日本では戦国時代って時代に宣教師から聖書もらってそれ翻訳した人がいたようだ。地球人は知らんようだがな。戦国時代のその逸話は。江戸時代の聖書の話は有名みたいだが。
その戦国時代に日本人が訳した聖書の中に失楽。
そして、ルシファーがアダムとイブを作った技術を盗みムーンショットにも活用した。
しかしルシファーはイントロンを使うのはこれは大いなる神しか使えんぞて恐れ慄いてルシファーは人間のイントロンをぐちゃぐちゃにしてイントロンの真価を学者程度には分からなくした。
そのおかげで遺伝子の塩基配列の中にある無意味な情報=イントロンってアホな認識してる遺伝子工学者が多い。
イントロンを修復すればエネルギー波とか自前で撃てるようになるのにな。
地球人でそれ聖書読んで知ってるのいないでしょ? あっち聖書改竄されてるらしいし。
で、妨害物質のSPIONs埋め込まれてるからプリオン発症してるんじゃないの? Cresper Cas9でVMAT2遺伝子も削除されてイントロンもぐちゃぐちゃみたいだよ。そりゃあ霊気、妖気、マナ、魔力使う所じゃないよな」
「ねえねえ。そろそろ行かなくていいの?」
「む。ネットで話し込んだな。
まあそこまでルシファーの力使いこなしてるムーンショッターじゃないだろう。わたしの家まで霊気届いてこないし、さゆ、きみも霊気感じて騒ぐって行動とってないし」
「じゃあ現地集合?」
「そうだな。全くゲームはわたしも大好きだがリアルでステータスとか叫ばれるとびっくりするんだよな……ゲームで現実を侵食するなよ……黒幕のルシファーにもそれは言いたい」
ミハエルはネトゲをログアウトし魔導パソコンを休ませつつ上着を羽織った。
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