焦り
Rotten flower
第1話
そもそも45分のうち35分を睡眠に使っているのが可笑しいんだ。
リスニングだって聞いてないし、長文問題なんてろくに読めていない。漢字だって焦って汚く書いているしとにかく点数さえ取れればいいんだ。
まぁ、運は良かっただろう。大体の問題は選択肢が付いている。書き問題は飛ばしてそういう問題だけを解いて取る。
そうしていわば点数回収マシーンと化した僕は一通りの部分は埋めた。書き問題もところどころ飛ばしながら埋めた。記述は飛ばした。もちろん記述の方が点数がいいだろうが。
見直しの時間はもうないも同じの30〜40秒だけだった。選択肢をフルで見ることもできないから書き問題をところどころ見るぐらいだろう。
「よし、行けてる。」
そう心のなかで連呼する。間違えても直さないし直せない。いわば進路なし、退路なしという状態だろう。
タイマーの音が鳴り響く。時間が来てしまった。もちろん10分で見直しきれることなんてできない。
テスト終了後、背もたれにもたれる。最後に見て唯一後悔したことだけが翌日まで根に持ち続けてしまった。
「危機一発」
焦り Rotten flower @Rotten_flower
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