第47話 先を越された俺は、強引なことをして差を縮めようとするが。。

「みんな!僕に任せて!」


巨人たちに突っ込んで行くリムル。


「きゃー!かっこいいリムル様ぁ!」


「流石イケメンは違うわね。お姉さんゾクゾクしちゃう」


アオイとエミリアの反応は俺をムカつかせた。

彼女達のリムルへの親交度が上がっている。

ゲームでもリムルはパーティ内の女を次々、喰っていった。

実際そんなエロい描写は無いのだが、次々、女をものにしていったのだ。

さすがは主人公。

特に格好つけなくても女が寄って来るわけだ。


「でしゃばり野郎が……」


フィーナだけがリムルを気にくわないみたいだ。


ありがとう、フィーナ。


「ああああああ!いえええええ!」


3メートルくらいの巨人だ。

リムルのレベルでも楽勝。

次々倒していく。


リムルのレベルが22になりました。


ミナミの声が脳内に響く。


おっと、イラついてたらリムルが次々巨人を倒してレベルアップしている。


「ミナミ、状況を教えて!」


リムルの倒した巨人数は20人。カイトの倒した巨人数は0人


おっと、差をつけられちまってる。


「よし!俺たちも、リムルに後れを取る訳には行かないぜ!」


俺は皆に指示を出し、戦いに入った。


「あああああ!あいいいいあんあ!」


「おえあいおあいおああええいえ!」


巨人にしてみれば棲み処を荒らされて怒り狂って当たり前だ。


だが、魔王に操られているお前らを倒さないといけないんだ。


「ミナミ、状況を教えて!」


リムルの倒した巨人数は50人。カイトの倒した巨人数は10人


くっ、差が縮まるどころかひらいて来ている。


リムルは自分のレベルにあった巨人を倒す様に動きが決まっている。


必然的に俺たちには5メートルから8メートルくらいのそこそこ強い巨人があてがわれている訳か。

それも集団で襲って来る。

集団で来ればそれだけ動きも戦術的だ。

壁役の巨人と、弓を持った巨人の連係プレイで、巨人が俺より弱くても倒すのに時間が掛かってしまう。


「これじゃ、らちが明かねーな!」


「治癒魔法中!」


「アオイ、ありがとう!」


「いえ!」


更に俺を不利にしているのが、アオイがリムルの体力を回復させたりバフをかけたりしていることだ。


「リムルちゃん。お姉さんが加勢してあげる」


エミリアまで。


そりゃ同じパーティだからそういう動きにはなるが、俺にとっては腹立たしい。


このイベントが初めてなだけに、ちょっと戸惑いがあるのと、予習不足だった俺。


「しかたねえ、強引だがあの手を使うか!」


俺は二階への階段の方を見た。


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