高難易度ゲームは異世界だった!貴族のロリ娘は王都で俺と結婚したいらしい。イマイチ乗り気じゃないんですけど。先回りしてイベントをクリアしたら主人公が怒って攻撃して来た
第44話 冒険者ギルドへ行こう!そこには様々な冒険者との出会いもあるかも。
第44話 冒険者ギルドへ行こう!そこには様々な冒険者との出会いもあるかも。
冒険者ギルド
それは各王都に一つずつ設置されている。
ゲームやラノベ好きならお馴染みの施設だ。
「わー!ギルドなんて初めてですぅ!」
お祭りに来たんじゃないんだぞ、アオイ。
「まぁ、久しぶりのギルドね。いい男でも探してみようかしら」
そういう目的で来てるんじゃないって、エミリア。
「なんだっていい。魔導の力を試せれば……」
フィーナ。
お前は目的と手段をはき違えんなよ。
俺たち四人、いや、もう一人いた。
「まったく、あの方たちはカイト君のパーティメンバーだったんですね」
呆れた感じで俺のメンバーを見やるは、リムル。
一時的だがバイム王の命令で、こいつも俺のパーティメンバーだ。
「リムルさんが仲間になってくれて嬉しいです!」
顔をほころばせ、リムルを見つめるアオイ。
おいおい、リムルへの親交度が上がってるけど大丈夫か?
「リムル、お姉さんがしっかり守ってあげるから。安心して戦ってね」
流し目でリムルの側に寄り添うエミリア。
「もう!雌犬エミリア!リムルさんは純粋なんだから!変なこと教えようとしないで!」
「うるさいわね。このガキ。何でいつも私とあなたは同じ男を取り合うような運命なのかしら?消えて欲しいわ」
いっそお前ら、二人でパーティ組んで一生それやってろ。
「……バカが」
そして、フィーナだけがいつも冷めた目。
◆
「いらっしゃいませー!冒険者ギルドへようこそ!受付のマゴベッドです!」
甲高い声で俺たちを出迎えるは、受付カウンターに座るマゴベッド。
赤い髪をポニーテールして丸顔の坂道系アイドル顔。
スリムな体にタキシードに蝶ネクタイ。
彼女は王都バイムの冒険者ギルドで受付をしている。
「俺達、バイム王の依頼で……」
「あ、はいはい。番号札を渡しますので、番号を呼ばれたら来てくださいねー!」
さばさばとした感じで受け流される。
ゲーム通り、身分関係なく順番待ちさせられる。
「ところで、リムルさんはどうして私達のパーティに入ったんですか?」
不思議そうに問い掛けるアオイ。
「いや、ま、昨日、カイト君とのことがあって、ちょっと仲直りしようと思ってね」
「わぁ!そうなんですね!良かった。あのまま喧嘩別れしてたら、寂しかったですもん!」
ピンク色の髪をフワフワさせながら、ちょこちょこ飛び上がって喜ぶアオイ。
皆、リムルが伝説の勇者の末裔だということも知らないし、王様の命令で俺たちと仲間になったことも知らない。
リムルが勇者の末裔だということ、魔王の復活はまだ民に混乱を与えるため一部のものだけが知るトップシークレットなのだ。
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