第41話 王様と初対面!失礼が無いようにしなきゃ!

竜暦197年251日


その日の朝。


コンコン。


俺の部屋のドアをノックする音で目が覚めた。


誰だ?


こんな朝早くに。


「はーい!」


俺は扉を開けた。

そこには甲冑を着た兵士が立っていた。


「バイム王の使いの者だ。ここにカイトという者がいると聞いた」


やっぱり来たか。

ゲーム通りだ。


「俺だけど」


「一緒に城まで来てくれ」



バイム王に呼ばれる強制イベントで、俺は城まで連れて行かれた。


王の間。


玉座に座るは、バイム王。

白くて長い髪の頭頂部に乗せた金の王冠。

胸まである白く長い顎髭。

赤いフカフカのローブを羽織り、下には鎖を編み込んだ服を着用している。

眼光鋭い男。

それがかつて剣豪と謳われたバイム。


名前:バイム

レベル:75

年齢:56

体力:7112

精神力:6694

攻撃力:6301

防御力:5414

幸運:3510

素早さ:5106

職業:王

装備:魔法の剣、深紅のローブ、アダマンタイトチェインメイル、シンの王冠

スキル:メタファイア、クロスウインド、ギガサンダーズ、スイボツウオーター

    百連突き、体位入れ替え、正義の宣言、爆発の剣、愛の剣


今の俺じゃ当然勝てない。


ちなみに、このバイム王もプレイヤーとして選択可能だ。

彼でプレイをすると、最初から無双状態でストレスなくプレイ出来るぞ!

ただ、年齢が56と初老なので、ステータスの伸びが悪い。

伸びしろが良くないのを嫌って使わない人が多い。

ただ、武器、防具、お金は王様だけ会って使いたい放題だ。


「お主がカイトか」


「はい」


「よくぞ来てくれた」


「お呼びいただき光栄です」


俺は慇懃に頭を下げた。


バイム王に気に入られることは、彼以外のプレイヤーにとっても重要だ。


『ゼノングランドクロッセオ・背徳の少女たち』の世界では、魔王の復活がテーマだ。

40年前に突如現れた魔王との戦い、そして魔王の封印。

そして今、魔王が復活した。

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