第18話 彼氏同士の会話 By 三和悠矢

俺は、鈴に何故か連れてこられたカフェで、彼女の友達カップルに紹介されていた。

女子はとても楽しそうに話すが、俺は初めて会った人のと何を話していいかわからなくて、とりあえず飲み物を飲んでいた。

「悠矢、ごめん。ちょっとだけ席外すね〜」

「聡くんも待っててね〜」

何故か、俺と男の子が席に残された。


「・・・・由希子は誰にも渡さない」

「え、あ、俺は・・・・」

「あ、すみません」

俺は、聞いてはいけない事を聞いてしまった。

「ちょっと、最近、嫉妬してばっかりで」

「あ〜、それは俺もだわ」

「え、そうなんですか?」

「さっき、君をかっこいいって言ってたからな」

認めたくないが、さっきから気が気じゃない。

俺以外の男をかっこいいと言ったり・・・・

「由希子、俺に教えてくれないんですよ。今日の事も、知りませんでした」

「俺もだよ。人と待ち合わせしてるのも、ここに着いてやっと知った」

知らなかった。そのことが、悔しかった。

なんで教えてくれなかったのかが、わからなかった。

「そうなんですか・・・・。僕、鈴さんには感謝しか無かったんですけど、最近嫉妬してます」

「なんで?」

「今みたいに、僕の前で話せないことを、鈴さんには話してるからです」

「たしかにな〜。俺も君の彼女に嫉妬するよ」

俺は、共通点が見つかって、嬉しかった。

似ている状況の人がいて、安心した。嫉妬してるのは俺だけじゃない。

まあ、俺はこの少年よりは嫉妬深くないけどな。


その後、学校の事や人気の漫画などの話を二人で話だすと、楽しくて仕方がなかった。

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