第24話 妙案
「あらためて俺は総司ってんだ、よろしくな」
「僕は
「おう、よろしくな!次、ファッションハゲ!」
「ハゲハゲ言うな!俺の名前は
自己紹介を終えて、さてどうやって教えたもんかと考える、やっぱり実戦のが早いのだがさすがに子供も居るのでそれは難しい。
どうするか考えていると明がこれからどうするのか聞いてきた。
「いやなぁ、さすがにこんな人数に教えるのはめんど…難しいなぁと思ってな」
「あ!それなら良い考えがあるよ!そうだなぁ……あとは人気が少ない所考えておいて!」
そう言うと明は何処かへと走り去っていってしまった、人気が少ない場所ってなると……引っ越したばっかで分かんねぇなぁ。
「おい悟、あるか?」
「んな所知ってたら俺らが使うっての」
「使えねぇファッションハゲだぜ」
「ねぇ、もう辞めてくれない?これ以上はイジメだよ!?」
ごちゃごちゃうるさいハゲを放って置いて幸広に電話して都合の良さそうな場所が無いか聞いてみると、舩原公園って場所が良いらしい。
そこにはダンジョン跡地があるそうで魔物は一切出ない攻略されてコアも破壊されたダンジョンがあるらしく、そこなら冒険者も来ないし一般人も滅多に来ないようだ。
「おう……おうおう、ありがとうな……あいよ」
「俺も好きでハゲにしてる訳じゃないからぁ!!」
「なんだ、まだ言ってんのかよ。良い場所聞いたから明が来たら行くぞハゲル」
「だから俺の意思でハゲにしたわけじゃないし、禿げたわけでもないからぁぁ!!それと変なあだ名付けないでもらえますぅ?!」
ごちゃごちゃと言う悟を放って置いて舩原公園のルートを検索しみるとまっすぐ行けばすぐ着くことは分かった。
ルートの検索を終えて明の事を待っているとガチャガチャと音を鳴らしながら明が走ってやってきた。
「総司兄ちゃんお待たせ!」
「おう、んでその荷物で何すんだ?」
「見て!これで撮影して、みんなに見せれば一回で教える事もできるし繰り返し見れるからさ!」
「ほーん、撮影ってあれか映画みたいなもんか」
「うーん……まぁそうだね!」
「このガキ説明すんのめんどくさくなってねぇか」
「んじゃまぁとりあえず明と悟だけで良いか行くぞー」
二人の返事を聞いて舩原公園と向かう、歩いて5分ほどでその公園に到着し、受付も無いダンジョンの中へと入るとそこは何もない草原が俺の目の前に広がっていた。
草原を見渡して危険が無い事を確認していると明がカメラをごちゃごちゃと組み立て終わらせると、トイズバトラーで強くなる方法を聞いてきた。
「こっち見て話せばいいのか?」
「うん、僕が撮ってるから説明お願いします!」
「うし、分かった」
カメラに向かいマジックトイズバトラーの戦闘で強くなる方法講座を始める、まず最初の基本中の基本は武器の理解度が大事だと言う事を伝えたい。
「んじゃあハゲル、お前の武器のメリットデメリットを言ってみろ」
「そのあだ名まだ言うのかよ……俺の武器は槍だから……リーチが長いのと、あー槍のデメリットってなんだ?」
「はいダメ、少し考えるだけでも槍は間合いに入られたら弱いとか色々あんだろ、詳しくない俺だってすぐ分かるぞ」
「うぐっ」
「とまぁ自分の使う武器くらい把握しろよって話、詳しくは自分で調べろ」
武器を知る事を伝え続いて教えるのは魔力に関してだ、魔力操作を極めろと言うのは簡単だが、そう言う事ではないのだろう。
「まぁマジックトイズバトラーは魔力をリンクさせて操作するわけだから魔力操作の重要性は分かっているだろう?」
「え?なんで魔力操作が大事なんだ?普通に動かせればいいだろう?」
「おいおいハゲル、強くなりたいなら魔力操作が基本だぞ」
ハゲルは魔力操作の重要度があまり分かっていないようなので軽く説明する、まず魔力操作を修練するメリットは精密なトイズバトラーの操作、明が武器に魔力を纏う技を見せたが精密な魔力操作であればもう少し長めに展開できたはずだ。
「ふーん、僕ももう少し練習すれば短いってデメリットをカバーできるようになるんだね」
「お!理解が早いね!魔力操作のメリットはトイズバトラーの精密な動き、そして纏える魔力の質もそうだな、だがそれ以上に魔力操作を必要とするのが技って奴だな」
「ハゲルのにーちゃんを倒した時のあれ?」
そうだ、と続けて技について説明する。
魔力操作に加えてどうやって顕現させたいかを想像する事が大事な事なんだと説明する。
「えー?総司兄ちゃんが言ってるのと学校で教わる事が全然違うよ?例えばだけどファイアーボールを使うなら決まった呪文を謡わないといけないんじゃないの?」
「そんな事は知らん、やれるって信じてやりゃあ出来る、うん」
「めちゃくちゃだな……」
「とりあえず実戦で覚えるしかないな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます