特技は魔力操作
からいん
第1話 プロ
オレは
オレが地獄と言ったのも揶揄ではない、日本にダンジョンが溢れるようになって早くも30年程経ったらしいが詳しくは知らん、オレは生まれる前からダンジョンがあって魔物が居るのが当たり前の世界だからだ。
それを踏まえて何故、地獄なのか説明しようじゃあないか。
オレが在住しているのは東京だよ?でもね、日本人が魔物からの進行を防げず奪われてしまった地区、江戸川禁地区に住んでるわけ、まだ分からないって人も居るかもしれないから簡単に説明すると日本の最前線、防衛ラインって言ったら分かりやすいかな?
そこで関係してくるのがダンジョンって訳、ダンジョンも大きく分けて二種類あって扉が付いてるか付いていないか、この2種類。
扉付きのダンジョンは魔物が溢れかえる事のないダンジョン、資源を取っても時間が経てばまた回収できるから日本の偉い人が許可がでるまで壊しちゃいけないダンジョンらしい。
そしてもう一つのダンジョンは扉がないダンジョンだ、ダンジョンの中に入って間引いておかないと魔物が外まで溢れかえってしまうらしく、だから攻略できるのならダンジョンコアを破壊しなければならない。
だが禁地区のダンジョンは魔物が強すぎるが故に攻略が出来ないでいるらしい。
まぁ感の良い人なら分かるだろ?いや感の良くない人でも分かるか、そんなダンジョン最前線に居れば地獄だってさ。
でも良いんだ!オレはもう少しでこの地獄から解放されるんだ!
小学、中学と義務教育だが寮が無いと言う理由で最前線学習とか訳の分からない環境でやらされていたが高校には義務教育では無いが寮がある!
この地獄みたいな環境と鬼のような家族と離れて暮らせる、娯楽満載パラダイスが待っているのだからあと少しなんて余裕で待てるってもんだ。
かーちゃんからは一般的な勉強を、とーちゃんからはひたすら戦闘訓練と魔物狩りをやらされ数ヵ月の地獄を乗り越え、最前線に居るという訳で遠隔で試験テストと面談を乗り越え念のためにと滑り止めの私立の受験も受け、結果発表の日を心待にした数週間。
試験結果の合否通知が今日届いたのだった!
ごくりと唾を飲み込み都立の合否通知を開ける、そこに書かれていたのは
『不合格』
まぁまぁ滑り止めの私立もあるし?私立はお金払えば入れるって聞いた事あるし?
『不合格』
何故だろう、この地獄から抜け出せると思い頑張っていたのにまっとうな努力が踏みにじられたような感覚はなんだろう。
あれ?おかしいな、目から水が出てきたぁ、魔力なんて使ってないのになぁ。
後ろから肩を叩かれ振り向くとサムズアップした
隣でかーちゃん大爆笑。
もうオレにこの地獄から抜け出せないのかと諦めかけた時、かーちゃんが一枚のパンフレットをオレに渡してきた。
冒険者学校のパンフレットだ、そこは寮もあり一般的な勉強があまりできなくても冒険者に有用な特技があったり現役の冒険者から推薦があれば簡単に入学できる学校らしい。
こんな事になるだろうと分かっていたかーちゃんが申請していてくれたそうで何故か合格通知も一緒に渡され、この学校の試験なんて受けてないのに何故?とは思うが飛びつくしかないよなぁ!?このビッグウェーブによぉ!
オレは冒険者学校に入学する事が決まった
この地獄から抜け出せるならなんでも良いんだ、早く春になって学門以外の事に
まってな!都会の新作ゲームたち!
オレが楽しみまくってやるからなぁ!!
おっと俺とした事が新しい環境に目を奪われて大事な練習を忘れていたな、学校と言うのはまずは自己紹介が大事らしい、とーちゃんが言うにここで舐められるとイジメの対象になりかねないらしいのでしっかりとココで練習しておこう。
「俺は模紙 総司だ、身長は172cmで髪の色は見た通り黒髪でチャームポイントはちょっとつり目な所だ、趣味はゲームで特にテールズシリーズが大好きだ!漫画とかはあんまし読んだ事が無いからおすすめとかあったら教えてくれよな!」
「……瀕死のゴブリンの前でお前は何をやってんだ?ついに頭もおかしくなった?」
「うるせぇっ!とーちゃんが言ったんだろ、学校では自己紹介が大事だって」
「あー確かに言ったが練習するなら今じゃあねぇだろうなぁ、それとパンチが足らねぇなぁ……そうだなぁ特技紹介でも入れておけ爆笑間違いなしだ!」
「マジか!覚えておくぜ!」
くぅ~楽しみだぜ……俺の新しい学園ライフ!まってろよ~新作のゲームぅ!!
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