第06話 裸族

ずっと主張して来たことがある。

小説なんて首から下は裸でも成立すると。


要はチュニックだ、サロペットだと

書き立てるなと言う服飾オンチの遠吠えなのだが、未だにサロペットがわからない僕は、ヒロインを裸のままでストーリーをストリップさせながら進行している。


そんな僕がついさっき

ピンクスケルトンのリコーダー

黄色のチューリップハット

赤いランドセル

と、服飾コーディネートかましてた。


いや、チュニックやらサロペットやらに比べたら、想像域は遥かに浅いぞ。浅いけど、主義主張には反しているぞ……。


百歩譲って、いや億歩でもいい!

チューリップハットとランドセルは

剥がそう。

でも、ピンクスケルトンのリコーダーだけは剥がないでえ!

正直、めっちゃ気に入ってるんだっちゃ、ダーリン。嗚呼、うるせえ奴が出て来やがった!


混乱に乗じて、裸ではなく虎柄ビキニの鬼子を投入してしまったが、ご愛嬌。


実は初めての配信の時、注意されたのは外見描写だった。

(出版では無く配信なのは、電子書籍だから)。

ギンガムチェックのパンツに、糊の利いた濃紺のシャツみたいなんを書いた覚えが。

そんな衣料、ウチのクローゼットにはありませんが?


でも、イラストレーターさんにとっては、めちゃくちゃありがたい記載だったようで。


確かにそうか、本文中に記載がないなら、イラストレーターさんが外見描写担当なのか。


僕がサロペットを描写するより、サロペット自身が国民的衣料になることを心待ちにしているよ。


何か衣料以外に、登場人物を区別する方法は無いもんかねえ。


野球みたいに守備位置みたいなんがあると、一つの指針になるかも?


あとは背番号、とか?

え? 野球小説を書け?

もう書いた、6月を待つべし!

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