第03話 飢餓

精神科は、三カ月に一度生命のヒヤリハットと呼べる日が。


血液検査である。


注射針は日本の技術の粋の結集で、全く痛くない構造。

(蚊のくちばしを模したとか)。

怖いのは断食である。

我々夫婦は早起きさんなので

朝を抜くと昼までの間隔が極端に空く。


病院通いは待つことが仕事なので、余計にお腹は、腹減り腕白金斗雲。


最近は、かなり本気でダイエットに励んでいるので、間食をしない日々が続く。


常に食べたい欲から開放されると、食に対する興味も若干薄れるが、今が深夜27時前なら、30時くらいまで食べることとは無縁生活が続く。


ちなみに今は間食の恐れは0パーセントである。本当に噛み噛みしたくなったら、ピッチャーの麦茶を胃の腑に落として、二度寝をぶちかますまでだ。


アンパンマンの作者さんは、飢餓の苦しみから、食べさせる英雄を生み出したが、父兄から総スカンを喰らった。


そんなおぞましい絵本などこの世にあるか!


ふざけるにもたいがいにしろ!


やなせさんはいつだって大真面目。


戦争の根本は飢餓なんだって、彼は悟ってしまったのだから。


二人の血液検査待ちの患者が居て

間にアンパンが一つあったら

僕らは分け合うことが出来るかな?


やさしい気持でみたされるかな?


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