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二人が一緒に雪の降る道を歩いて欅荘まで帰ってくると数人の生徒たちが雪を見ながらはしゃいでいた。
「もう。子供っぽいな」と(内心自分もわくわくしながら)そんな欅の生徒たちを見て花は言った。
「本当だね。でもそんな気持ちもわかるかな?」福はいう。
二人は欅荘の玄関前で足を止めて二人で一緒に暗い空から降る雪を見る。外灯に照らされて雪は美しく輝いて見えた。
綺麗だね。お母さん。花は思う。
「なんだか魔法みたいだね」花の隣で福が言った。
魔法。という言葉に花はびっくりしてその体を震わせた。
花の顔は青ざめている。(まるで幽霊のような顔をしている)
「花? どうかしたの? もしかして寒いの?」花の変化に気がついて福が言う。
「ううん。別に大丈夫だよ」と花は言う。でもそう言ったあとで、あれ? 少し熱っぽいかな? と花は思った。
「大丈夫? 顔色悪いよ」心配そうな顔をして福が言う。
「うん。ごめん。福ちゃん。なんだかちょっと熱があるかもしれない」花は言った。
「なに言ってるのよ。花。ほら、早く部屋に戻ってベットの中に入って。私は先生に熱があること伝えてくるから」と花の手を取りながら、もう歩き出してる福は言った。
「ありがとう。福ちゃん」と鼻をすすりながら花は言った。
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