UNDER SLUM DOG~AIと負け組人生をゲーム化して表向きは凄腕探検家、裏では闇社会の支配者に気付けばなってました~

プロローグ

【レヴィナのライブラリ（用語解説）】

　一：ダンジョン都市国家『スカイポリス』

　約７０年前に〈試練の塔（別名『神の塔・悪魔の塔』とも〉第一〇〇〇層がクリアされるまで、数百年間に渡り世界の中心地だったかつての強国。

　新時代の到来と共に経済の勢いは落ちたが、『新世界』に近いこともあり空島探検者（スカイダイバー）の拠点に選ばれやすい立地となっている。

　二：浮遊大陸『新世界』

　試練の塔がクリアされた後、スカイポリス近海上空に突如出現した空に浮かぶ大陸。

　規模は計測不能。

　獣人やエルフもこの大陸で”発見”された。

　試練の塔よりも凶悪なモンスターが出没する反面、貴重な遺物（レリック）や資源に溢れている。各地に神々が作ったとされる『石碑』が置かれており、クエスト内容が書かれている。

　現在の最前線（フロンティア）は七つ星ギルド『鼓星（オリオン）』が到達した東部戦線。

　未開拓領域がどこまでなのか、まだ分からない。

　ここを踏破することがダイバーの目下の目標であり、世界のグランドクエストである。

　三：空島

　試練の塔クリア後、世界各国に出現した空に浮かぶ島。

　一つ一つがダンジョン扱いされ、石碑のクエストが設置されたものもある。

　クエストに制限時間が存在する島も存在し、石碑の横に置かれた砂時計で確認できる。その場合、クリアしないと地上に落ちる。これを「スカイフォール」と呼び、過去最大規模のスカイフォールは小国を４つ滅ぼした。

　空島の攻略難易度は等級ごとに分けられている。

　四：『魔都』

　スカイポリスに広がる地下街。地上とは違い、99.8%が貧民で、犯罪組織の温床となっている。

　五：非侵襲型ブレインマシンインターフェイス『ニューラリング』

　とある世界で軍事目的で開発された首輪型デバイス、Brain Quantum Computer Interface。亜空間に質量の少ないミニブラックホールを作成し、それを利用して1万論理量子ビットで250万個物理量子ビットを実現した。

　人体内の各種ナノマシンと連携すれば、遺伝子操作された兵士と同等以上の生物学的優位性を発揮可能。ただし、100%の性能を発揮するには大きな負荷がかかるため、サポートAIの制御支援が不可欠である。

　六：ナノマテリアル

　ナノスケールの構造を有する人工物質。レヴィナはナノマテリアルで構成されている。

　硬くも柔らかくもなり、自由自在な形状変化が可能。設計通りの形になるため、主に兵器に利用されていた形跡がある。

　ナノブレードやナノスーツの素材。

　なお、光学迷彩はメタマテリアル技術の一例にすぎない。