小さな町の小さな奇跡
VON
小さな町の小さな奇跡
これは小さな町・希望ヶ丘のお話です。
それは、とある夏の日のことでした。町はずれの森の中で、一人の少女が迷子になってしまいました。少女の名前は「のぞみ」。彼女は、森の中で遊んでいるうちに、道を間違えてしまったのです。
のぞみは、森の中で泣きながらさまよっていました。彼女は、もう誰も助けてくれないのではないかと、絶望しかけていました。しかし、そのとき、彼女の前に一匹の小さなウサギが現れました。
ウサギは、のぞみを見て、ぴょんぴょんと飛び回りました。そして、のぞみに「こっちへおいで」とでも言うように、森の奥へと導いていきました。
のぞみは、ウサギの後について、森を進んでいきました。そして、しばらく歩くと、森の中に一軒の小さな家が見えてきました。ウサギは、のぞみをその家まで導くと、どこかに消えてしまいました。
のぞみは、家のドアを開けて中に入りました。とても古そうな家でしたが、清潔に掃除が行き届いていて、居心地がよさそうでした。のぞみは歩き疲れていたので、家の奥にベッドを見つけるとすぐに横になり、ひと眠りしました。
朝になって、のぞみが目覚めると、家の外から人の声が聞こえてきました。のぞみは、ベッドから起き上がり、窓の外を覗いてみました。
そこには、町の人たちが集まっていました。彼らは、のぞみが迷子になったことを心配して、捜索に来てくれたのです。のぞみは、町の人たちを見て、安堵しました。
のぞみは「どうしてここがわかったの?」と町の人たちに聞くと町の人たちは「ウサギが教えてくれたんだ」と言いました。のぞみは町の人たちを見つけてとても安心したので、そこにあのウサギもいる事に気が付かなかったのです。
のぞみは、家に駆けつけた町の人たちに助けられ、無事に家に帰ることができました。ウサギも一緒です。
その後、町の人たちは、ウサギがのぞみのことも森の中で助けてくれたことを知りました。彼らは、ウサギを「小さな町の小さな奇跡」と呼びました。
ウサギは、その後も、町の人々に愛されながら、希望ヶ丘で暮らしました。そして、いつまでも町の人々の心の中に、小さな奇跡の物語として語り継がれました。
小さな町の小さな奇跡 VON @von1729
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