AI勇者
描人
第1話 AI勇者
世界は突如現れた魔王ヘルベロスにより、人類は滅亡の危機に瀕していた。
この脅威に立ち向かうべく、世界混乱対策チーム「Global Panic response Team(略称GPT)」が形成され、世界に散らばる有数の賢者を集め、勇者生成魔法陣「Arcadia Ignition(以降AIと呼称)」の開発に成功。軍事的な行動をさせる為研究が進められている中、民間での魔王軍攻勢が増えている事を危惧し、GPTは民間にもAIを流布し脅威に対抗する事と決定した。
そして、世界は未曽有のAI生成勇者ブーム!
プロンプトコードを組み込んだAIを使ってオリジナルの勇者を作ろう!
作ったらバトル!近隣にある魔物の巣窟に突入させたり、廃墟に巣くう悪魔を倒そう!勇者が弱い?そんな時はAIのオプションで装備をレベルアップ!魔物を討伐し平和な世界を!
そんな触れ込みでAIはばらまかれた。
当初AIでの功績は大きなものとなった。人手が足りない魔物駆除のために生成勇者は非常に役に立った。ただ、一点。ある程度の依頼をこなした勇者はいつのまにやらいなくなる事がわかった。この点については世界を旅し、魔物などを狩る事が分かっていた為、GPTはこの動きを放置した。
だが、このAI。一つだけ根本的な問題があった。民間に流布されたAIは軍用と違っていた点があった。民間用AIが魔王戦線に入り込んでは軍事的な行動がとれなくなる可能性を示唆され、民間用AIは最終目的を魔王ではなく、この世界を構成し、世界を成す最強の存在。「七龍主」に目的を据えられていた。
なぜか?
勇者は何かを討伐するという存在意義の元、勇気を奮起させる。この存在意義を与える段階で賢者たちは考えた。民間AIで創造された勇者が、魔王の元に向かわれては困るという事はGPTより伝えられている、であれば、関係がない存在へ思考を向かわせればよかろう、と言う結論に達し、居るかどうかもわからない存在を最終目的とすることで、バランスを取ろうとした。
時が経ち、軍事用AIの善戦により魔王が討伐され、世界には平和が取り戻された。
平和になった世界に魔物は残党が残るのみとなる。民間に散らばったAIも意味をなさなくなっていく。倒すべきものが減り、討伐ギルドにいたAI達は職を失って行く。そんな中、民間で発生した星の数ほど生成されたAIから、群を抜いた優秀なネームドと呼ばれる民間AI勇者たちは結託し連携しあいチームを作った勇者達はついに最終目的にたどり着く。
そう、世界を構成する七龍主の居地アルカディアにたどり着いてしまったのである。
人知れずに始まってしまった、世界の崩壊を天秤に掛けた戦いは熾烈を極めるも、七龍主たちは抗い、戦い、辛くも勇者達を全てうち伏せる。だが、代わりに、六龍主は世界各地へバラバラに封印された。
龍主が封印されたことにより世界は均衡を失い崩壊に向かう。
残された一龍主シロトスクは、平和になった世界で崩壊する世界を救う戦いを始める。
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