一章10 えみ家のかんけいせい

舞美「どう?勝った?」

元気「負けた。もぉパチンコなんて行かねぇ!あんなの詐欺と一緒だ!」 

舞美「で?明日は行くの?」

元気「行くわ!けどいいか?舞美。明日は勝つ為に行くんじゃねぇぞ?仲良くなる為に行くんだ。そしたらな。きっと台も気を使ってくれるようになるわけだ。そして俺は金を恵んで貰うわけだよ」

舞美「言ってる事めちゃくちゃすぎてわけわかんない」


すると舞がご飯を持って来た。


舞「行かないって言いたいだけだから。負け惜しみだからね」

舞美「そ」

舞「じじぃ。くだらないこと言ってないで手洗ってこい」

元気「はい」

舞「皆持ってくるの手伝ってー」


机の上にとんかつが並ぶ。


元気「今日はとんかつか!豪華じゃん!もしかして明日の運動会で勝つためにかつ。とか?んなわけないか!」

舞「そうだけど?何?」

元気「え?」

舞「どうする?元君食べるの?」

元気「食べるよ!いやー!俺は舞のこうゆうげん担ぎみたいな事をやる所がいいと思ってるんだよ!うまそう!皆残すなら俺が貰うからな!明日は俺もパチンコに勝つ!」

舞「バカにしてんの?」

元気「すみません」

舞「はい!いただきます!」


その日、元気はご飯を食べている間とても静かだった。



夕食を食べ終わり皆でテレビを見ていると、元気が心に聞いた。


元気「心君はえみの事が好きなのか?」

心「うぅん」

元気「じゃあ何でいつも一緒にいるんだ?」

心「何となく」

舞美「えー。えみちゃんを守ってるんでしょー?」

元気「そうなのか?」

心「まぁ。おじいちゃんもえみちゃん守ってるの?」

元気「まて!心君!俺はおじいちゃんじゃない!」

心「え?」

元気「そうだな。心君は舞美の事なんて呼んでる?」

心「舞美ちゃん」

元気「じゃあ舞の事は?」

心「わかんない」

舞美「そういえば心がお母さん呼んでる所見た事ないかも」

舞「確かに。何で?」

心「いつも舞美ちゃんが話かけてきて話す時ない」

舞「確かに。けど私もおばあちゃんとは呼ばれたくないかも」

舞美「何で?おばあちゃんじゃん」

舞「なめてんの?」

舞美「じゃあさー、私が舞美ちゃんだからお母さん達は舞さんと元気さんでいいじゃん」

元気「いいね、それ」

舞「私、舞さんヤダ。何かよそよそしい」

舞美「えー?じゃあ舞ちゃん?」

舞「舞ちゃんは何か舞美と同じくらいの立場みたいでイヤだしなぁ」

舞美「心が決めれば?」

心「じゃあおば」

舞「舞ちゃんで」


舞は食い気味で言った。




運動会当日。


開会式の挨拶も終わり、えみ達4人は話していた。


駿「スポーツマンシップって何?」

春「4人とも頑張ろう!皆、徒競走では1位になろうね」

心「分かった」


えみも頷く。


駿「ねぇスポーツマンシップって何?」

春「じゃあ皆自分の場所戻ろ」

心「分かった」


えみも頷く。


春「じゃ!」

心「うん!」

駿「だからスポーツマンシップって何!!」

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