迷宮管理者
水城みつは
第1話 迷宮再構築
「知らない天井だ」
いや、言ってみたかっただけだが、本当に見知らぬ天井だ。
病室なのは分かるが特に怪我は見当たらない。
「あ、
ドアから顔を覗かせたおっとりとした看護師さんがインカムで何かを伝えながら入ってきた。
「
――
ダンジョンがその構造を変える際に起きる現象だ。
不定期に起きる現象であり、その後にはダンジョンの階層が増えたり、広がったりする。
また、
「運び込まれたのは一昨日の午後ですから、丸二日寝てたことになりますね。魔力枯渇じゃないかって先生が言ってましたけど、ダンジョンで無理しました?」
少したしなめるような看護師さんの聞き取りが続いた。
◆ ◇ ◆
「で、問題はこのステータスか……」
簡単なチェックの後、あっさりと退院した俺は自室へと戻っていた。
ステータスが発現している
ダンジョンには銃火器の効かない
そして、俺、
正確には
俺も数ヶ月前の全国
高校入試の一環として行われる適性検査によって役職が発現した者は探索者育成高校に進学できるのだ。
そして、俺はすぐに自分が主人公ではないことに気づいた。集められた生徒の中には主人公っぽいやつが何人もいた。それに、ギルドで見かけたヤツの中には同年代と思えないほど化け物じみた奴らも居たからだ。
まあ、スタートダッシュには成功しているので名前付きのモブぐらいの位置はキープできそうではある。
「そう、思っていたときもありました……」
眼の前に表示される半透明のステータス画面には先日の出来事が嘘ではなかったと思わせる結果が表示されていた。
――
1.
2.
3.
「
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