埋もれたもの

独り思う

悔いがないというのは嘘

しまいに悩むというのは

きっと君が謙虚だからだと

そう言い聞かせたり言い含めたり

だけど

それでよかったのか

新しい迷いも生まれる

年を重ねるたび

迷いが増えてくる

それも必然

全て同じように進むのならば

全て予定調和であるのならば

悟った瞬間

私のエネルギーは瞬時に消えるだろう

心にもシナプスはあるのか

自分の奥底にある

深く埋められたものを繋げ

再び目の前に掲げ

遠い光に向かって進む

神々しくけがれのない

無垢でまぶしいそれを手に掲げ

今度はもう二度と離すまいと

つかむ手に力を込める。

そこから先は何も見えないのに

目は強く遠くを見るようとする

心の奥底にあるそれは

いまもじわりと動いている

まだ錆びついていないその力を

いつでも現せるよう注意深く身構えている