レビュー2 人生を変える些細なきっかけ

 読み合い自主企画がきっかけで、作品を読んだと思う。


 短編4作品と、長編1作品の5つを読んでのレビュー。「生死」がテーマになった重い雰囲気の作品が多い。

 長編作品は、事故により心に大きな傷を負った主人公の女子高生が自殺しようとするところを、謎の男の子が助けるところから始まる。

 物語は、女子高生と謎の男の子の関係性がメインとなるのだろうが、まだ連載中で大きな展開はない。


 私がこの作品で共感したのは、些細なことがきっかけとなること。

 亡くなった親友の口癖の「まったくバカだなぁ」や、お土産のキモかわいいマスコット。そんな、些細なことで、閉ざされた心が開くことがある。理屈だけで説明出来ない、想像出来ないことは多い。


 私の子供は小学校2年生の時に、不登校になりかけた。突然に学校を嫌がるようになる。イジメられたり、勉強が嫌というわけではない。泣きながら学校に行き、行っても体調不良で帰ってくることが2ヶ月ほど続いた。突然の出来事であり、原因不明で、どう対応してよいのか分からない。


 しかし、突然それが無くなった。たまたまクラスの子に「一緒に帰ろう!」と声をかけられた。そんなことがきっかけで、また何事もなく普通に学校に行くようになった。「一緒に帰る約束をしたから」と、帰るために学校に行く。


 人生観を変える作品や言葉がある。それは大人だけではなく子供も同じ。些細なことが、傷ついた心を癒す魔法となる。

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