悪夢
星之瞳
第1話
目の前にまぶしいライトが光る。大型のオートバイの爆音が迫る。俺は一目散に逃げだした。
音が追ってくる、「ここはどこだ?なぜ俺はこんな目にあっている」
呟いても、何も帰ってはこない。とにかく息を切らして逃げるしかない。
ピシィ。足元に何か撃ち込まれた。銃弾?狙撃されている?捕まったら殺される。
俺はとにかく走り続けた。
ところが前からも光が迫ってくる。どうしたらいい?俺は右に向きを変え走り続けた。
前に倉庫のような建物が見えてきた。俺はその建物に入りドアを閉めカギをかけた。
「はあ、はあ」俺は一息つくと呼吸を整えた。
バァン!!ものすごい音がして、ドアがぶち破られた。バイクが中に入ってくる。
俺は逃げようとしたが、建物の中、次第に追い詰められ、壁を背にすることとなった。
ピシィ!耳元に銃弾が撃ち込まれる。俺は動けなくなりただ前を見ていた。
一人の男?がバイクから降りて俺の方に歩いてくる。握られているものがライトに光った。鋭利なナイフ。その男は俺の襟首をつかみナイフを振り上げて・・・。
ジリリー!!俺は突然の大きな音に慌てて飛び起きた。横で目覚まし時計が鳴っている。どうやら今日は休日なのに目覚まし時計を切るのを忘れたらしい。
俺はしばらく呆然としていたが、「夢か。目覚まし時計で起きなかったらそのまま殺されていた。危機一髪だったなぁ。夢で死んだらどうなるんだっけ?」
なんか、あまりの恐怖に頭が追い付かない。夢だったことを確認するとやっと少し落ち着いてきた。
「なんであんな夢を見たんだ?」部屋を見まわしていた俺は机の上にあったDVDに目が止まった。そうだ、これを寝る前に見ていたせいか。その映画の主人公は埠頭で複数のバイクに追いかけられ、もうだめかという危機一髪の状況で助けられていた。そのシーンが頭に残り夢となって出てきたのだろう。
寝る前にこんな映画見るもんじゃないな。あぁ、妙な汗をかいてしまった。シャワーを浴びよう。俺はそう思うと風呂場に向かった。
悪夢 星之瞳 @tan1kuchan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます