第39話 新人課長の憂鬱 その1


 現時刻、11:20。

 

 俺と鬼一さん、伏見さんと累。

そして俺の中にいる神様たちを残らず顕現して、待ちぼうけて座っているのは役所の会議室。


 颯人が降りてから俺が縄で縛られて、裏公務員を始めた部屋だ。

 懐かしいなぁ…。あの頃は心も体も本当にきつかったな。髪の毛は相変わらず伸ばしたままだけど、忙しくても心は充実した毎日だ。

 

 今日は髪ゴムが切れてしまって、髪をそのまま下ろす羽目になってる。耳にかけれる長さになってるから視界は悪くないが、ほっぺに髪の毛が触ってくすぐったい。


 


 北海道の社も無事建て終わり、星野さんもなんだか元気になったのはいいんだけど。北海道の神々に勾玉を山盛りにして貰ってしまった。もう勾玉コレクターとして名乗りをあげるべきか?

 

 北海道の沿岸部は地震が多いから複数に国護結界の繋を置いてきたんだ。

 これであとは沖縄、東北、四国、九州、総本山の伊勢神宮と出雲大社に行けばいいかな…伊勢神宮は最後にしないとまずい気がするから後回しかな。

 沖縄と北海道を繋げれば全体をカバーできそうなもんだけど。あとは小さい島々か…佐渡とかにも行かなきゃならんだろうな…。


 


「もう完全に遅刻だ。俺が首根っこ掴んで連れてくる」

「おー、頼む。あんま乱暴するなよ、鬼一さん」

「おう」



 ぷりぷりしながら鬼一さんが会議室を出ていく。困ったもんだなー。

 ため息をついて、赤文字で『問題児リスト』とプリントされた冊子を開いた。


「はぁ…こんな短期間で問題児が出るとは思いませんでしたよ」

「初研修からまだ数日だもんね。昨日の皇居周りの結界張りは楽だったし、今日は疲れてないからいいけどさ」

 

「芦屋さんの仕事が早くて助かりますよ。我々はあずかりと課長で裏公務員バディですねっ」

「そうだなぁ。伏見さんは優秀だなぁ」


 

 

「……真幸」

 

 伏見さんのウキウキな問いかけに適当に答えていると、颯人が怖い顔をぬっと眼前に掲げてくる。


 

「颯人、資料見てんだから邪魔しないの」

「ばでぃは我一人でいいと言っていた」

「そうだよ。最初から颯人だけだ」

「先ほど伏見に…」

 

「比べるものじゃないの。心と命で繋がってんのは颯人だけだよ。わかってるだろ?俺の大切なバディさん」


 ジト目に目を合わせて微笑み、額をこづいて顔を退ける。

 モゴモゴ言いながら顔を赤くして颯人が引っ込んでくれる。うむ、自分の使い方がようやく分かって来たぞ。ふふ。


  

「自覚のあるタラシほど碌でもないものはありませんね…」

「伏見さんひどくない?お、来たね」



 

 乱暴にドアを開いて態度悪いですよー、と顔に書いてある子達が入室してくる。

 鬼一さんは般若の様な顔でそっとドアを閉め、壇上に立って腕を組んだ。



「お前ら遅刻しておいて何だその態度は。ちゃんとしろ!!バカもん!!」

 

 鬼一さんに怒鳴られてもどこ吹く風だな。根性はあるかも知れない。

 さて、問題児は計三人。みんな霊力はいい色してるし量も多い。将来有望株だ。

今朝出勤して来た時はみんな元気に挨拶してくれてたし、祝詞もちゃんとやって室内が清浄な空気に満ちていた。

 教育は大体順調だ。この子達以外は。


 


「金髪、宇賀神ウガジン。青目、付喪神ツクモガミ。とんがり頭…須勢理毘売命スセリビメノミコト

「んっ!?スセリビメ?あー、あの…へぇ……」


 

 颯人、嫌な顔してるな…スセリビメとは後世に残るやり取りしたもんな。颯人はやり込められた方だけど。

 この子達は俺の辞令発表時にいなかったんだよなぁ。最初からサボってたんだ。

 

 金髪ロン毛でお団子頭、ピアスをたくさんつけてる姿で宇賀神を宿しているのは弓削ゆげくん。

 青いカラーコンタクトで一見真面目そうに見える、巻き髪茶髪ロングヘアの女の子は加茂さん。付喪神を宿してる様には見えないなぁ。

 黒い髪をホストの人みたいにツンツンさせてるのは倉橋君。彼がスセリビメを宿してるんだな。みんな二十代前半か。若い。

なかなか見た目も個性豊かな陰陽師だ。

 


「全員陰陽師名家の出身です。特に加茂は安倍晴明の師匠が元の家系。倉橋は土御門の分家にあたります」

「なるほどね、名家の血脈にふんぞり返ってるってわけか。さてさて。」

 


 椅子から立ち上がり、颯人に累を預ける。

(累、いい子にしててくれな。夕飯ハンバーグにしようか)

(はんばーぐ!わーい!)


 艶々の銀髪を撫でて壇上に上がり、鬼一さんの肩を叩いた。



 

「そんなに怒ると血圧が上がるぞ。そろそろ交代しよう」

「…すまん。嫌な思いをさせる」

「大丈夫だよ。ありがとね、鬼一さん」


 伏見さんと並んで立って、問題児を観察する。全員目が淀んで、香水臭かったり整髪料の匂いだったり…。後ろに並んだうちの神様たちが鼻を摘んでるぞ。

 という事は、依代として宿ってる神様も嫌な思いをしてるな。こりゃ。



 

「さて、何で呼ばれたのかは分かってるんだろ?なぜ真面目に研修を受けない?」


 はっ、と馬鹿にする様な笑いを浮かべた弓削ゆげ君。おー、わかりやすいなこの子は。



  

「研修なんかしなくたって、俺たちゃ仕事ちゃんとしてんだけど。何で今更研修?」 

「ソダネ。」

 

「血脈で確かな方は鬼一さんと伏見さんだけですよね?僕たちは幼少期から名家なりの教育を受けています」


 加茂さんは…それ口癖なのか?髪の毛をくるくるしながら口をとんがらせてる。ちょっと子供っぽい仕草だな。

 倉橋君は丁寧語なのか…その見た目で。ううむ、ギャップがすごいな。


  

「ノルマは確かにこなしてるみたいだけど。でもね弓削君、道祖神からクレーム入ってるよ。地域住人の方と連携してお掃除当番をしてくれるよう頼んだのに、名前だけ適当に打ち込んでプリントして、あとは勝手にやってくれって言ったんだって?」

 

「荒神でもねーし妖怪ですらねーのに、何でそんな事しなきゃなの?意味わかんねーし」

 

「ほう、なるほど。加茂さんと倉橋君はいつも二人で動いてるね?」

 

「別に組んではならないという決まりはありません」

「ソダネ」


 

「確かにそうだな、だけどさ。鎮めた神様のアフターフォロー、一つもしてないでしょ?直前に祝詞を奏上した平将門たいらのまさかどの首塚で、妖怪たちが瘴気にやられてたよ。ちゃんと仕事したの?」

 

「…しましたが」

「ソ、ダネ」


「内容的には大祓だよね?まさか間違えたりしてない?」

「し、してませんよ。基礎中の基礎でしょう」

「……」


 

 加茂さんが黙り込んでる。昨日俺が出張った皇居周辺へ結界繋ぎの途中、出会った河童さんは人間の尻子玉抜きまくってたんだけど。祝詞を間違えたんじゃないとしたら。


「手順は?禊は?鎮魂した後に周辺の調査はした?」

「「……」」


 あ、なるほど適当にしたなこれは。


 

「鬼一さん。将門の首塚、妃菜に連絡して見て来て欲しいって伝えて」

「分かった」

 

 鬼一さんがスマホでぽちぽち始めると、弓削君は欠伸してる。舌打ちしながら鬼一さんがスマホ片手に会議室の外に出て行った。


 さて、じゃあ荒療治と行きますかね。


 

 


「んじゃ、三人とも。俺がして来た仕事を最初から全部辿るから。覚悟してついて来てください」

「は?あんた日本中かけずり回ってんだろ?」

 

「そうだよ。半日あれば終わるかな」

「いや、無理ですよ。どうやって…」

「ソダネ」


 加茂さんがペケモンに見えて来た。

なんとなく、人に依存してる感じだな。

 

 

「颯人の転移術で行くんだ。伏見さんも来る?」

「……腕試しと行きましょう…かかって来いですよ!」

 

「よし、じゃあ俺もちょっとチャレンジしてみようかな。神様全柱顕現したままで行きます。三人とも、一柱くらい顕現保てるよね?名家だもんね?英才教育受けて一人前だもんね?」

  

「ア、アンタ…そんな口利いて後悔するわよ!」


 加茂さんがソダネ以外喋った!わー!



 

「では賭けと行きましょう。我々が顕現を保てなければ、あなたの言う通りにします。あなたが顕現を一柱でも保てなければ我々にエリートチームの権利を下さい。

 まぁ、伏見さんの実家権力で集めた言いなりの…ちょっと霊力が高くて神様をたらし込むのが上手な課長と、体を使ってのし上がった女、鬼一一族の恥が子分ですから。メンバーは総入れ替えさせてもらいますが」


 倉橋君はそう言う感じの子なのねー。得意げにしてる。伏見さん、顔。怖い怖い。

 でもそうだな、こりゃ本気で行かないとダメだ。


 

 

「んー、仕組み自体どうなるか知らんけど、俺が失敗したら課長は辞めようかね」

 

「芦屋さん!何言ってるんですか!!何柱抱えていると思ってるんです!しかも転移はあなたの力も消費するんですよ!」

 

「分かってるよ。そろそろ単独でできる様にしろって颯人が言うんだ。多少無理しないとね」

「そうだな。」


「颯人様!人である陰陽師が転移術など出来るはずが…」


 颯人は足を組んで、ニヤリと嗤う。

 練習だけは欠かさずやってるからなぁ。一応成果は出てるのだ。


 

 

「真幸に出来ぬ事などない」

 

「ふふ、まぁそう言うことで。まだ安定してないから術自体は今回颯人にしてもらうけど。今までお世話になった人たちに俺の神様を見せたいんだ。神職さん達はアレの事情も知ってるんだろ?その確認もしたいし、必要なら『繋』を置ける」


「それは…そうですが」

 

「んじゃさっさと行こう。時間は有限だ。戻って来てから教育的指導しなきゃだしさ。俺は明日から沖縄だから」 

「…かしこまりました」


 


 コンコン、とノックの後鬼一さんが帰って来た。

 

「おーい、昼には確認してくるってよ」

 

「鬼一さんありがとう。これから俺の仕事して来たところ回ってくるから、留守番してくれるか?戻ってくる前に連絡するから、アイスノンと、バケツと、雑巾用意しておいて。累を頼むよ」


 鬼一さんが何とも言えない顔になって、渋々頷く。


 

(累、可愛いナマズちゃん買って来てあげるからね)

(なまず?)

(うん。いい子でお留守番できるかな)

(できる!)


 よしよし、今日も可愛くて素直でいい子だな。小さな体をギュッと抱きしめ、鬼一さんに預ける。


 

 

「よし、では行きますよー」

 

 問題児三人が神を顕現し、それぞれが鋭い目つきで睨んでくる。

 やる気があるのはいいことだ。さて。

 


「伏見さん、触れなくてもワープするけどもうちょい寄ってくれる?」

 

「はっ!?そ、そんな…手放しで転移?!」

 

 伏見さんがウカノミタマノオオカミを顕現して、アワアワしてる。

ふふ。今日はレベルアップと転職具合をお披露目だなぁ。賢者に近づいてると良いけど。


「颯人、頼む」

「応!」


 颯人の元気な返答を背に、そっと目を閉じた。


 ━━━━━━



 

「大村さん!ナマズちゃんこんなに頂いていいんですか!?」

 

「勿論ですよ!真幸さんが社建ててから女の子たちがようさん来てくれるんや。ナマズの額束が可愛い〜♡って言うてな!」 

 

「そうでしょうとも。ナマズちゃんは正義ですから!!あー嬉しいな。累喜ぶだろなぁ…かわいいなぁ…」


 


 現時刻 13:30。現在大村神社にお邪魔している。

 大村さんに袋いっぱいのナマズちゃんをいただいて、俺はホクホクだ。

 

 八幡の藪知らずではあの子のお母さんと八幡様にご挨拶できたし、赤城山では赤黒のメタモルフォーゼをお披露目できて温泉まんじゅうもらったし、鹿島神宮の皆さんは何と記憶を取り戻していて謝り倒してくれたし、伏見稲荷大社ではお稲荷さんが俺の絵を描いてくれてたんだ。今飛ぶ鳥を落とす勢いの人気漫画もサイン付きでもらって来た。

神様みんなで物語を描いて楽しそうにしてたな…あー嬉しい。

 

 勾玉がまた増えたのはいただけないけど。

 道祖神の神様たち、小さな塚に宿った精霊たち、仕事をさせてもらった所でたくさんたくさんお土産をもらってしまって…本当に嬉しい。涙が出そうだ。



 

 

「さて、バケツもう一杯ずつです?」

 

「そうだねぇ。ごめんね、大村さん…帰る前にちゃんと片付けるからさ」

 

「なんのなんの。これから香取神宮、東京周辺と北海道でしょう。おうどんで足りましたか?」

 

「うん、大村さんの甘ぎつねが忘れられなくてさ…また食べに来てもいいですか?」

 

「いつでもどうぞ。はい、井戸水です。キンキンに冷えてます!」

「ありがとうございます♪」



 

 バケツいっぱいに入った冷たい井戸水を抱え、笑顔を浮かべて問題児三人にぶちまける。

 

「そろそろ起きてくれ。まだ先は長い。夕飯にハンバーグ作るから、あと…3時間くらいで帰りたいんだ」


「オラ、立て」

 

 暉人に胸ぐらを掴まれて、弓削君が無理やり立たされる。

 ふるりも嫌そうな顔で加茂さんを掴み上げ、倉橋君はラキに摘まれて立った。

 


「も、もう無理です!勘弁してください!」

「う、うぇ…ひっく…ごめんなさい…」

「…すみませんでした…」


「君たちの謝罪って何か価値がある?無理とか知らん。俺のことはいいけど、伏見さんを侮辱して、妃菜や鬼一さんにまで汚い言葉、使ったよな?」


 俺、ほんとは怒ってるよ。

怒りが頂点を超えると…かえって冷静になるもんだな。


 


「一言一句たがえずに俺は覚えてる。『伏見さんの実家権力で集めた言いなりの…ちょっと霊力が高くて神様をたらし込むのが上手な課長と、体を使っての仕上がった女、鬼一一族の恥が子分』だったな、倉橋君」


「……」

「二人とも同じ気持ちで頷いてただろ」

「「……」」


「愚かな…」


 大村さんが額を抑えて顔を真っ赤にしてる。ごめんな、こんな下らない物見せて。

 でも、打ちのめされないときっとこの子達は腐った性根を治せない。

2度と立ち上がれなくなるまでやらないとダメなんだ。


 


「伏見さんは裏公務員の黎明期から所属してる。始発から終電まで毎日働いて、移動中のわずかな時間で睡眠を取っていた。

 その経験があるから俺たちはあずかりの人から正確な仕事の差配を受けられる。

 君たちがした失敗の尻拭いを伏見さんがどれだけしていたか、知らないとは言わせない」

 

「妃菜はオリジナルの術で神降ろしをして、先日新しく神様を迎え直して、すっかり一人前でみんなのフォローをしてくれてる。出世に体を使うとか、いつの時代の話?

 そもそも妃菜はそんな事しないし、する必要がない。実力があるし努力を欠かさないからな。」

 

「鬼一さんが恥だって言ったのは取り消せ。あの人は全部一から学び直して、今は二柱の依代をしてる。それがどれだけ大変な事かわかるか?わからんよな、一柱の顕現も続けられてないもんな。

 俺たちは誰一人としてぬるい仕事なんかしてない。みんな命をかけて、限界を超えて戦ってるんだ」


「「「……」」」



 

「倉橋君、君がやった鎮魂は完全に失敗だった。瘴気に毒された河童たちが何人殺しかけたか知ってるか?

 ただ鎮まりしている神に、祝詞奏上すらまともに出来ないクソ陰陽師が知るはずもないか…。舐めた仕事しやがって…ふざけんな」



 三人とも、呆然としたまま俺の怒りをただ、受け止めてる。

 まだ終わらないよ。俺は一柱として顕現を解いてない。死ぬ気で最後までやり通す。俺の姿を目に焼き付けてもらわなきゃならん。

 

 人を叱る覚悟はもう持った。手加減はしない。


 

 

「芦屋さん、明日の沖縄は取りやめになります。鈴村からの報告で平将門首塚周辺に強い瘴気を見たと。結界を張って防ぎましたが恐らく明日には…」

 

「了解。スピードアップして研修を今日中に終わらせよう。ハンバーグ、うちに来てみんなで食べようね」

「はい!」


 

「おし、じゃあ後半戦行くぞーい。大村さん、ごめんなさいお騒がせして」

 

「いやはや…芦屋さん、痺れましたよ。またぜひいらしてください!!」

 

「必ず来ます。おうどんごちそうさまでした!」


 颯人が問題児たちの吐瀉物や排泄物を綺麗にしてくれて、手を繋いでくる。


 

 

「ごめんな、颯人。みっともないトコ見せて。がっかりしたか?」

 

「する訳がなかろう。我がばでぃの真意を分からぬはずもない。皆も同じ気持ちだ」


 ヤトが足元に巻き付いて、頰をすり寄せてくる。

赤黒も、ラキも、魚彦もふるりもくっついてニコニコしてくれる。

暉人とククノチさんに頭を撫でられ、くすぐったい気持ちになって来た。

 

 うん、俺…頑張る。


 

「颯人、頼む」

「応」


 

 再び目を閉じ、唇を噛み締めた。

 頼む。君たちを誰一人として諦めたくない。…耐えてくれ。

この国の未来に必要な君たちを、立ち上がらせたいんだ。


 そう願いながら颯人の手をきつく握りしめた。


 


  

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