人魚がいた海には虹がかかっているらしい

璃々

1枚目

どこまでも果てしなく続いている海。



照らしている光は朝日でも夕日でもない。



7色だとか、どこかの国では2色とか3色とかなんて言われているアーチによって生み出された人魚の鱗のような輝きはこの先の海にも続いているのだろうか。



はたまた、この先には海底の奥底のような暗闇が待っているのか。







その答えは、人魚だけが知っている……










お世辞にも清々しいとはいえない朝。


ニュースでは来週、天気が崩れるらしい。天気予報があてになるとはそこまで思えないが。少なくとも履いている靴を蹴り飛ばし、その結果で天気を占うよりは、マシだろう。


そんなニュースのなかで耳に残ったのは流星群の話。今週末は流星群がやって来るらしい。ニュースキャスターは、そこまで天気が崩れないで欲しいと言っている。





…興味無いくせに。





そんなことを考えながら、朝方の空に昇った仲間はずれの月を見上げつつ寒空の下に1つ白い息を吐いた。


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