兎と亀がかけっこをすることになった。

亀がある地点まで到達すると、

恐ろしいスピードで走っていたはずの

兎が立ち止まっている。

兎は言う。

「分かった。今回は俺の負けでいいから

　辞めさせてくれ。」

泳げない兎を尻目に、

最後の難所、自転車競技を目指し、

亀は川を渡って行った。

なんということだ。

月日と共に、

かけっこの種類も増えていたのである。

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