第19話もう美少女とお弁当は嫌だ、、、

晴天の空、もうすぐ夏が来ることを告げるように風には暖さが含んでいた。その天気を全身で浴びながらある一組の男女がお弁当を食べていた。


「ムイ、あーん。」


「うん、美味しいねこれ。」


「私、最近料理にハマっててムイにもぜひ食べて欲しかったんだー」


嬉しそうにムイの顔を見て言った。俺自身としては、アリナからこういうことをしてくるのは嬉しい。なぜかって?それは簡単な話だよ。さっきまでのアリナはすっごく怖かったから。


昼休みになる前、最後に現れた攻略対象エリ。一色はエリと放課後に会う約束をしていたところアリナに見らていた。そしてその目つきは、人を一人殺しそうな目つきで見ていたのであったからだ。


「今日ムイと一緒に帰りたいんだけど、放課後空いてる?」


アリナの探りを入れに来ているのかわからないが、なぜそのようなことを言っているのかわからずさっきエリに放課後呼ばれたことを、アリナが知らなかったかのように言った。


「ごめん、今日の放課後エリ先輩に呼ばれているから無理なんだ、、、」


「そっか、、でもまた今度一緒に帰ろうね!」


その後のアリナの様子はなんも変わらずのままであって、、、、


「ムイ私ね、やっぱりムイが他の女の人と話している見ていると心がギュッとなるんだ。」


平和に終わるのだと安心してきっていた時、静寂を切り裂くように、不安をさらに増幅させてくれるかのような言葉が出てきた。


一色はこの言葉を知っていた。この言葉は



“アリナと屋上”というイベントでの言葉だ。まさかここでこのイベントが来るなんて、、、、俺もしかしたらこのままだとアリナの家に閉じこられる、、、、!?


そう、このイベントは一歩間違えれば、アリナと一緒にお家に住もうというまさに、アリナを完全なメンヘラにさせるイベントである。俺はもしここで変にアリナに対して物を言ったならば、、、終わる。


だから、ここからさきは慎重に前世現実世界にいた時の記憶をフルに思い出して、なんとかしないといけない。



まず俺がしないといけないことは、無言だ!!



このまま変に何か言葉をかけるより、アリナが自分の思いを言ってもらうように黙るのがゲームの時でも一番の最善策だ。


「私ね、ムイが他の女の子と話しているとすんごく心がモヤモヤして、苦しんだ。この感情って嫉妬っていうのかな、、?今ムイに対して確かなことを言える自信はないけどさ、私ムイのこと好きなんだ。きっとそのせいで私はこんな感情になっているんだと思うの。だから



私だけのものになって?お願いムイ。」


これから俺が言わないといけない言葉は、、、、


「ごめんそれはできない。」



この言葉だ!!



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2024年6月4日 19:00

エロゲの主人公に転生しましたが、可愛くてエロいメインヒロインより隠れ美少女のモブとパッピーエンドに向かいたいと思います。 あかごはん @464946Sae

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