第4話 アイラの思い

―アイラ―


(ここは…?あぁ…そっか、私は…もう…)


ここは『死後の世界』……。


目の前には“消滅の門”


(この門をくぐれば…私の身体は消滅し…何もかも“無”になる…)


……ポタ……ポタ――――。


あれ…?涙が止まらない――。


(変なの…死んだと言うのに、まだ感情があると言うの…?)


“…待ちなさい!!”

「………?」


1匹の美しい、白いライオンが現れ…アイラへ語り掛けて来た。


“貴方の娘・サラが、命の危機にさらされています…!!”

「な…何ですって…!?」


しかし―――。


「私は死んでしまった…娘を助ける事はもう出来ない!!」


この手に抱くことも…笑顔を見ることも許されない――。


“貴方は強大な能力を持ったまま死した召喚士だ。 生まれ変わる事が出来る”

「……え?」


“但し、人間としてではなく…召喚獣として”

「…………!!」


召喚士達が暮らしている、聖ダイヤ村には―――。


『強大な能力を持ったまま亡くなった召喚士は、前世で縁深かった者の近くに “召喚獣”として生まれ変わる事が出来る』


…と言う言い伝えがあった。


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