恨みを晴らすまでは

@mia

第1話

 俺は同僚に恨まれている。恨まれていると言っても逆恨みだ。

 何回かあいつの文書の間違いを指摘したことがある。下書きが目に入ったからだ。課長に注意されているのを見たこともあるし。

 その時に「こっちが終わったら直そうと思っていた。自分で分かってるんだから余計なこと言うな」と言われた。そのうえ「いつも覗いてるのは僕のアイデアを盗もうとしてるからか」などと言われた。

 そこまで言われたので今度は何も言わなかったら、間違いを課長に注意されていた。

「周りの人が教えてくれなかった」などと子どもみたいな言い訳をしていた。

 あいつは席に戻る時に俺を睨んでいた。あいつの言うことに従った俺をなぜ睨むのか。

 挙句の果てにあいつは俺のことを……。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 俺は危機一髪のところで逃げ出した。

 あいつの雇った霊能力者に消されるところだった。俺は消されるわけにはいかない。

 ホームで俺を突き飛ばして殺したあいつに恨みを晴らすまでは、霊能力者に除霊されるわけにいかない。

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