食べ読み、観ては、よく眠れ
春日希為
Amazon見るな。外に出ろ
1月#日
年末で緩んだ財布の調子だけが元に戻らない。だらけていた心も運動習慣も戻ってきたと言うのに……。それで、PCスタンドとキーボードを買った。私は電子機器が大変ダメなため、安ければいいと思っている。Amazonで一番上に載っているやつを買ってみた。
1月##日
スタンドとキーボードが届いた。ずっと、ノーパソのひらっべたいやつに慣れていたせいか、座高のあるやつはなれない。静音キーボードらしく、私が唯一キーボードに望んでいたカチカチという音はほとんどしない。座卓なので、テンキーがちょっと邪魔かも。
PCスタンドは非常に素晴らしい。座卓はノーパソで埋まってしまうし、読みかけの本が積まれているのでとにかくいつも場所の奪い合いだ。あと、ここでご飯も食べるのでキーボードが汚れる(この前食べたミートスパゲッティの跡がうっすら残っている)。それがスタンドに置くと全部解消された。ノーパソの下に物が置ける。正直、肩こりのためよりもこれが一番大きい収穫となった。
1月!日
朝が大事だ。朝したことを良くも悪くも引きずるのでなるべく、だらだらしないようにしている。昨日、眠さに負けて残り三十ページほど残した『法廷遊戯』を読んだ。罪とか罰とか。償っていかなきゃならない未来の話が好きなので楽しく読めた。無辜ゲームにお忍び調査にやってきて、判決を聞かずにさっと出ていく先生が私は好きだ。
その後、勢いで『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』を読む。山本文緒は、去年うつ病のエッセイを読んでいて、重い日記の文章の軽さに驚いた。ニュースで亡くなったことを聞くまでは著者のことを一切知らなかったのだけど、『自転しながら公転』で名前だけは知っていたので、この前本を出していた方が急に亡くなってもう二度と本が出ないことに寂しさを覚えていた。
余命宣告を受けてからの日記で、「できればもう一度、自分の本が出版されるのが見たい」という言葉に泣いてしまった。序盤から涙腺がピークに達していて、ページ数が残り少なくなってしまうのがこれほど嫌だと感じたことはない。読み終わる=死が成立してしまっている。私の中で山本文緒が終わってしまう。それが悲しくてしかたない。
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