浮気性な男、危機一髪❗️

一ノ瀬 夜月

修羅場...?

 れんは焦っていた。鼓動は早まり、手にはじんわりと汗がにじむ。その理由は...



 「私、出張が予定より早く終わったから、暇が出来て、ショッピングをしていたの。


 そうしたら、蓮らしき男性と私の知らない女性が二人で歩いているところを見たのよ。」   



 「...美南みなみの勘違いじゃないか?遠目からだと、俺に似た背格好の男なんていくらでもいるぞ。」



 「一応、写真もあるのよ。ほら、後ろ姿だけど、男女二人が仲睦なかむつまじく歩いているでしょう?


 あと、写真の男性が着ている上着が、私が蓮に贈った物と同じなのよね。...ここまで証拠を示しても、まだ誤魔化ごまかせるかしら?」



 蓮は一瞬動揺したが、それをさとらせないようにポーカーフェイスを貫く。次に、自身の浮気の証拠を誤魔化す方法を考える。


 美南が持っている手札は、蓮と見知らぬ女性が並んで歩いている写真。しかし、写真は後ろ姿を撮ったものである事に加え、蓮と女性は手を繋いではいない。


 それらの事を考慮して、蓮は"身内と買い物をしていた"という風に説明しようと思いつく。


 けれど、ここで姉妹と言ってしまうと、この先、蓮の家族と美南が会った際に、嘘がバレてしまう恐れがある。ならば、美南が会う可能性が低く、つ自分と一緒に居ても不思議ではない人物のことを言おうと、蓮は結論を下した。


 

 そして...



 「あ〜そう言えばあの時、偶々たまたま従姉妹いとこと会って、一緒に買い物をしたんだった。久しぶりに会ったから、色んな話をしたよ。」



 「従姉妹...ね。まぁ、偶然会う可能性はゼロでは無いし、幼い頃からの知り合いなら、距離が近いのも納得出来るわ。


 うん、そうよね。勘違いしてごめんなさい。蓮はかっこいいから、目を離していると、他の女性に取られてしまうかもって、不安になって...」


 

 「平気だよ。俺が一番大切に思っている女性は、美南だから。」


 

 「ふふっ、嬉しい。でも、本当に気をつけてね。もし浮気なんてしたら...鳩尾みぞおちをエルボーして蓮が苦しんでいる時に、その整った顔に痕が残るまで往復ビンタするつもりだから♪」



 「ははっ、肝にめいじておくよ。」



 蓮は、自身がとてつもない危機にひんし、さらにそれをどうにか切り抜けたことを、今更ながらに思い知る。


                  終




〜あとがき〜


 恋愛系を書く事が苦手な上、普段とは違った文章の書き方をしたので、良い出来になったかどうか気になりますね...。


 それはさておき、残り一回の創作フェスも参加する予定です。さて、どんなお題が来るのか、楽しみです!



 すみません、誤字があったので修正しました!鳩尾(みぞおち)ですね。


 


 


 


 


 


 







 











 


 



 



 



 






 






 

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浮気性な男、危機一髪❗️ 一ノ瀬 夜月 @itinose-yozuki

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